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乳幼児の歯科受診(2012/1/13)  

皆さん、歯科の治療は好きですか?  多分、好きな人はいないと思います。私たち歯科医だって、自分が治療を受けるのは嫌いで、イヤだと思っています。  ですから、子どもたちが、歯科の治療が嫌いなのは当然のことです。耳障りな音、ガリガリ響く振動、刺激的な臭いや味、窮屈な姿勢。こんな不愉快な刺激がいきなり襲ってきたら、誰だって身をすくめて逃れようと抵抗します。  大人が何とか耐えているのは、騒いだらみっともない、治療だから仕方がない、と自分に言い聞かせて、納得させているからです。小さな子どもに「自分にはむし歯がある、嫌だけど我慢しよう」と考えることを求めても無理です。  ですから、歯科の受診をいやがる子どもに、「どうして出来ないの」とか「みんなが出来ているのに」「あんなに騒いだらみっともないでしょう」などの言葉は、気持ちとしては分かりますが、問題の解決にはならず、子どもを精神的に追いつめる結果にもなりかねません。嫌なものは嫌なものとして、それを少しでも早く軽く済ませることが大切です。歯科医の側では、緊急処置が必要でない場合は、いきなり治療を始めるのではなく、子どもに対して優しく話しかけ、まずはコミュニケーションを確立し、子どもに理解できるようにやさしい例えを使い、使用する器械や器具を丁寧に説明します。子どもが興味を示したら、その器械を実際に動かし、体験させます。  この時は当然、鋭利な器具は外して行い、また、いきなり口の中からではなく、まずは手にあてて、怖くない、痛くないことを確認させてから口の中で練習します。  子どもは、なぜ治療が必要かを論理的に考えるのは苦手かも知れませんが、実際に体験し、怖くないことが十分理解できれば、大人が思っている以上に頑張れるものです。  最初から、ほんの少しの手助けで頑張れる子もいれば、治療台にひとりで座るという最初の第一歩をふみ出せない子もたくさんいます。頑張れる子がよくて、泣いて暴れる子が悪い、ということではありません。これは、それぞれの子の個性です。大事なことは、個性を考えながら、粘り強くアプローチをすることですが、ここで忘れてならないのは、歯科医院は治療を行う場である、ということです。  子どもが嫌だと言ったから通院を止めてしまったり、「何もしないから」とか、「ただ先生に見せるだけ」といって来院するのは困ります。これでは子どもにとっては、嫌だといえば、駄々をこねれば要求が通る。何もしないといったのに治療された、だまされた。という感情を植え付けてしまいますので、治療にとってマイナスに働いてしまいます。  保護者の方も、歯科医師も、どんなことがあっても時間がかかろうとも、この子どものむし歯を治すという強い意志が必要です。泣こうが暴れようが、診察が終わったら、よく頑張ったね、今度も頑張ろう、とほめることが基本であり、大事なことだと思います。
(情報提供 /群馬県保険医協会)

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