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軟らかい食事と消化(2012/ 11/9)  


 一般的に、軟らかい食事は消化しやすく、反対に硬い食事は消化しにくいというイメージをお持ちではないでしょうか。私たちは、食べ物を口に入れたとき、それをすぐに飲み込もうとはせず、歯や舌でその大きさや硬さを調べ、飲み込むか、かみ砕くか、口に中で溶かすか、あるいは消化できないものとしてはき出すかといった判断を無意識のうちに行っています。
  本来 形のあるものを口にしたとき、飲み込みやすい状態になるまで、咀嚼という、いわば加工作業をするのです。しかし最近はこの加工作業を口があまり行わず、口に入る前に、製品段階で行ってしまっている食品が急激に増えています。社会のスピード化や簡略化、生活習慣の多様化に伴い、家族団らんといった、かつての食事が持っていた役割が変わりつつあります。そして、食事にかける時間が安易に短縮され、ただ単にエネルギー摂取の手段と割り切って考えられる傾向があります。  
  ファーストフード、インスタント食品、レトルト食品などが重宝されるのはこのためです。これらの食品に共通しているのは、保存がきく、調理に手間がいらない、味つけが濃い、軟らかい、といった特徴です。これらの特徴により、短時間に所定カロリーを摂取し、しかも食べ物を食べた充足感が得られるようになっているのです。しかし、咀嚼という作業が不十分なまま所定カロリーを取り込んでしまいますから、肥満になりやすかったり、唾液の作用が不十分になるおそれがあります。  
  私たち人間は、唾液腺から口に中に唾液という消化液の一種を分泌します。この唾液には、アミラーゼの一種であるプチアリンという酵素が含まれていて、炭水化物を麦芽糖に分解しますが、実際にこの作用が働くのは20分から30分してからです。ですから、食べ物が胃に送られてからということになります。軟らかい食べ物は、咀嚼の必要がないほど細かく粉砕されているとはいえ、咀嚼していないために消化酵素が十分混ざりあっていませんから、その分胃での消化が不十分になりやすいのです。さらに、唾液のもつ解毒作用も十分働きませんから、胃や腸で中毒症状を起こしたり、発ガン物質を吸収する可能性が高くなります。
  忙しい現代ですが、できるだけゆったりとした食事を心がけ、団らんのもつ、語らいの楽しみも忘れないでほしいものです。

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