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指しゃぶりは体に悪いの?(2015/3/13)  

     3歳児検診で指しゃぶりを指摘され、「歯並びが悪くなるから、すぐにしゃぶるのを止めるように」と指導された保護者の方は多いと思います。確かに、指しゃぶりを前歯が生え変わる頃まで続けていると、上の前歯が外に出て、下の前歯が中に入って、上下の前歯が噛み合わず、吸っている指の幅と同じくらいの隙間ができてしまいます。
 それでは、指しゃぶりは子供の体に害がある、悪い癖なのでしょうか。最近の医学は胎児の様子を、母親のおなかの中にいる状態で観察する事が出来るようになりました。その結果、胎児は常に指をしゃぶっている事が分かりました。これは、母乳を吸う為の練習であるとも言われています。つまり、指しゃぶりは胎児や乳児にとっては、とても大事な行為であり、決して体に害がある癖ではないという事です。
 指しゃぶりはみっともないから、歯によくないからという理由で、無理やりに止めさせようと叱ったり、指に芥子(からし)を塗ったりしますと、子供は隠れて指をしゃぶったり、寝ている時により強く吸うようになってしまいます。
 また、あまりに厳しい接し方をしますと、しゃぶる事への罪悪感が強く心に残り、それが心の傷、トラウマとなって、子供の心身の発育にとても悪い影響を与えてしまいます。
 それでは、指しゃぶりは放っておいて良いのかと言うと、やはり3歳過ぎても続くようですと、歯並びには悪い影響を与えてしまいます。子供に負担なく、上手に止めさせるのが理想ですが、これには時間がかかります。
 時間がかかるというのは、「言い聞かせ法」と呼ばれている心理学的なアプローチを使って、指しゃぶりをやめさせる方法が良いとされているからです。「2歳児でも、じっと目を見て言い聞かせ続ければ、子供は約束を守ってくれる」とは、育児学で有名な小児科医、内藤先生の著書にある言葉で、実際に多くの子供達が言い聞かせるだけで、指しゃぶりを我慢し、牛乳アレルギーの子供も、好きな牛乳を飲まないよう我慢できるようです。
 言い聞かせる時に大事なのは、「何々をしてはだめ」とか「何々をしなさい」という禁止や命令口調は使わない事です。
 例えば、指しゃぶりをしている3歳のAちゃんがいるとします。まずは機嫌の良い時に、目線の高さを合わせて、じっと目を見つめてください。そして、ゆっくり穏やかに「Aちゃんは、どのお指好きなのかな」とか、「どのお指とお友達なの」と笑顔で尋ねて下さい。
 「この指」あるいは「ここ」、と返事を待って、「そのお指さんも、いつもAちゃんと遊んでいたら疲れちゃうよね。ちょっと、お休みさせてあげようかな」、「Aちゃんは3歳のお兄ちゃん(お姉ちゃん)だから、わかるよね」と続けて下さい。ここで、うんと頷いたらしめたもの、最大級に褒めてあげ、「じゃぁ約束ね」と締めくくります。
 でも、小さな子供のこと、約束をしたからと言って、必ずしもすんなりと守れる訳もありません。しばらくしてまた吸い始めても、決して叱らないで下さい。そんな時は、やさしく「あれAちゃん、お約束は」と笑顔で軽く注意するだけで良いのです。そして次の日もその次の日も、一日一回、機嫌がいい時に何回でも言い聞かせる、ここが大事です。
 子供を信じてあげる、子供をはげましてあげる。ゆったりと構えて、子供が自分から変わるのを待つ。すぐには止められなくとも、このように暖かくみまもっていてあげれば、時期がくれば自然にやめるものです。もし、それでも止めるのが遅くなって、歯並びが悪くなっても歯の矯正で治りますが、心の傷を治すのは大変ですので。
(情報提供/群馬県保険医協会)

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