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指しゃぶり・おしゃぶりの問題(2016/02/01)  

 赤ちゃんは、お母さんのお腹の中にいる時から、指しゃぶりを行っています。それは、産まれてから、おっぱいを吸ったり、物を食べるための準備運動とする説が有力です。こんなに大事な指しゃぶりですから、吸わせたいだけ吸わせてあげたいと思いますが、子どもの歯並びにとってはちょっと厄介な問題があります。
 特に、3歳過ぎてまで強く指をしゃぶっていると、上あごと下あごをかみ合わせて「イー」とした時に、上下の前歯の間にすき間が出来る、「開口(かいこう)」と言う不正咬合(ふせいこうごう)を誘発する可能性が高くなります。
 また、それを放置して、上下の永久歯の前歯が生え変わる8歳頃まで続けていると、永久歯にも乳歯と同じような前歯のすき間「開口」が生じて、発音や物を飲み込む機能に影響が出てしまいます。
 そのために、歯科ではすぐに止めるようにと、保護者の方に強く勧めることがありますが、そうだからといって、指しゃぶりは悪いものだ、と子どもを叱ったり、指にからしを塗ったり、指が口に入らないように手をグルグル巻きに縛ったりして、強制的に止めさせようとしないで下さい。

 指しゃぶりは、胎児の時から行っている大事な行為ですので、うまく自分から止めるように仕向けるようにします。それには、「言い聞かせ」による心理的アプローチが効果的であるとされ、2歳以上であれば、丁寧に根気よく言って聞かせれば、止める事が出来るとされています。この時に「だめ」「やめなさい」という否定や、命令口調は逆効果であり、「この指、いつもお口に入っているとくたびれちゃうから、ちょっとお休みさせてね」とか「アンパンマンは指しゃぶってると、アンパンチできなくてバイキンマンにまけちゃうよね」と言うように、やさしく話しかける事が良い結果を生みます。
 また、直ぐには効果を期待しないで、しゃぶっても怒らず、「アレレ、お指おいしい?おいしくないよね」と言うように柔らかく指摘して、繰り返してアプローチする事が必要です。その基本は、子育てと同じで、子どもを信じる事です。

 次に、最近増えているおしゃぶりですが、巷で言われていたり、売っているおしゃぶりの容器に書いてあるような、口の機能を高める効果や、ぐずった時に泣き止ませる効果の科学的な根拠に、疑問が出されています。それどころか、最近の研究では指しゃぶりと同様に、前の歯がかみ合わない「開口」と言う不正咬合の原因となると指摘されていますので、おしゃぶりを口の機能の向上や、指しゃぶりの代わり、あるいはファッションの一部として使うことには、歯科医師の立場からは、賛同できません。

(情報提供/群馬県保険医協会)

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