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味覚障害(2017/07/06)  

 味がわからない、あるいは変な味がする。こうした味覚異常を訴える方が、年々増えているそうです。今日は、味覚の障害についてお話しましょう。ここでは、両者をまとめて「味覚障害」と呼ぶことにします。
 味覚障害の症状をもつ人のうち、約2/3が女性です。年齢では40〜50歳代の方が、最も多いのですが、最近は20歳代の方も増えているようです。独り暮しの方の中には、実際には味覚障害があるのに、本人が気づかないという場合もあります。
 障害の半分以上は、亜鉛の欠乏が原因と考えられています。亜鉛が不足すると、口の中で味を感じる細胞の集まりである味蕾(みらい)が、正常に機能しなくなります。
 偏食がちの方の味覚障害では、この亜鉛の摂取不足が大きな要因になっているようです。亜鉛の含有量の多い食品としては、カキなどの貝類、数の子、海苔、あずき、緑茶、パセリ、煮干し等が挙げられます。
 また、加工食品、インスタント食品は亜鉛の吸収を低下させることもわかっています。食品添加物としては、弾力剤のポリリン酸ナトリウム、タンパク質の変質を防止するフィチン酸、化学調味料のグルタミン酸ナトリウム、そのほか増粘剤や酸化防止剤のなかにも味覚障害を起こしやすい添加物があります。外食やファーストフードに頼りすぎないよう、心がけることが大切です。
 それに、味覚は順応しやすく、刺激に慣れやすい感覚なので、濃い味に慣れてしまうと、鈍化する傾向があります。素材の味を大切にしたいものです。
 高齢者の味覚障害では、加齢により唾液の分泌量が低下し、味蕾に味が届きにくくなることが原因の一つと考えられます。その他、薬の服用(血圧降下剤、抗生物質など)、糖尿病、脳障害等も原因となります。
 口の中の疾患が直接の原因となる場合もあります。身近なものでは口内炎、真菌症(しんきんしょう)、最近とみに多い口腔乾燥症(ドライマウス)、シェーグレン症候群などでは症状が現れやすくなります。
 これらが原因で、口腔の粘膜が傷んだり荒れた場合、ピリピリ感や痛みで味覚が変わることも考えられます。乾燥が原因の場合は、保湿剤を使ったり、ガムをかんで唾液の分泌を促すことが有効ですが、なによりも、ストレスを少なくし、休養をとることが、さらさらした唾液の分泌を促します。その他、過度の喫煙、飲酒、舌苔を除去しようとしてブラシで味蕾を傷つけると、同様に症状が現れます。
 また、義歯が味を感じにくくする場合もあります。ものの味は、単に味覚だけでなく、触覚つまり歯触りや、温度感覚などによって感じ方が変わります。義歯で口腔の粘膜が覆われると、そういった感覚を感じにくくなり、したがって「味がわかりにくい、味が変わった」と感じることがあります。
 一方で、和食の酢の物は唾液の分泌を促進させて味蕾を守り、味覚を敏感にさせる優れた食事です。日頃の食事に取り入れるよう、心がけましょう。
(情報提供/群馬県保険医協会)

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