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舌苔(ぜったい)(2017/08/01)  

 舌苔(ぜったい)とは、舌の表面に付着した苔(こけ)のようなものをいいます。
 舌の先を、思いきり突き出して観察してみて下さい。健康な状態の舌は、てかてか光った感じではなく、潤いがあり、血液の色が透過して薄いピンク色をしています。表面は、ビロードの布地のようにざらついた状態をして、うっすらと白いものがかかっているように見えます。舌の辺縁(へんえん)から先端にかけては、舌苔がなく、みずみずしい状態が正常です。
 舌苔は、はがれ落ちた粘膜の上皮(じょうひ)、白血球、唾液の成分、口のなかの細菌、食べかすなどが舌表面の糸状乳頭(しじょうにゅうとう)に付着して角化したものです。
 舌苔は高熱が続いた時や、消化器の病気の時によく表れます。また、加齢や病気で舌の動きが悪くなったり、疲れ、喫煙、口の清掃が不十分な時にも表れます。乳幼児、小児に発生することは稀で、成人から中高年齢層に多くみられます。過剰な舌苔は、それに伴い口臭を引き起こすこともあります。
 舌苔は、防御反応としても発生します。胃粘膜の炎症や膵(すい)臓の働きが弱っている時には、舌の糸状乳頭の角化が亢進(こうしん)して伸びるために、舌苔が厚くなります。
 舌苔を歯ブラシで擦り取る方がおられますが、これは絶対に避けてください。
 熱、慢性胃炎、胃下垂、消化吸収不良の時、舌苔が黄色に着色することがあります。病状が進行すると、黄色の程度が強くなる傾向があります。また、軽度の歯周病や虫歯などの感染症があるとき、喫煙習慣があるときも、薄い黄色の着色があります。
 さらに病状が進行して重くなった場合など、高熱や脱水、炎症性疾患等で、口腔内の常在菌のバランスがくずれると、舌苔が黒や褐色に着色し、舌に黒い毛が生えたように見えることがあります。 これは黒毛舌(こくもうぜつ)と呼ばれ、長期間抗生物質を服用した場合などにもよく見られます。部分的に舌苔が欠落した状態は、その様子が地図のように見えることから地図状舌といい、体の状態が安定していないことを示しています。胃腸が弱い場合、栄養が不足している場合などに多く、たんぱく質やビタミン不足、ストレスなどが考えられます。
 全く舌苔を認めない状態は、異常な状態です。疾患の重度慢性化、長期化の場合に見られ、慢性的な栄養不良が考えられます。 微量元素や鉄分が、不足した場合などにも見られます。消化の良いものを、バランス良く摂る必要があります。
 原因と考えられるものを治すことにより、舌苔の症状は改善することが多いですが、過剰な舌苔が気になってしまわれる方は優しくケアをして下さい。
 水を口に含み、舌を上あご(口蓋)の粘膜に押し当てて動かし、擦り取るのが一番です。舌への細菌の定着を防ぐために、歯や歯肉ポケットの汚れも落としましょう。食事は舌を使い良く噛んで食べ、唾液の分泌を促しましょう。
 あくまでも対症療法としてですが、寝たきり老人などでは、過剰な舌苔をガーゼ等で拭ってあげることも必要です。清掃は軽い力(約50g)で行うこと 。オキシドールでの清拭は発泡作用があるので、舌苔内の嫌気性菌(けんきせいきん)を弱らせるのにも役立ちます。最後に、保湿剤等で十分に保湿をすると、予後が良いです。

(情報提供/群馬県保険医協会)

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