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群馬県のニュース

茨城の圏央道全通 都心通らず「成田」 外国人誘客期待 

更新日時:2017年2月22日(水) AM 06:00
 茨城県内の圏央道境古河インターチェンジ(IC)―つくば中央IC(28.5キロ)が26日開通する。群馬県から成田空港へのアクセスが改善するため、群馬県内では外国人誘客の好機と捉えたり、物流が効率化して生産性向上につながるとの期待が出ている。都心の迂回うかい路として圏央道の利用が進み、北関東道や関越道の渋滞が緩和されるとの声がある一方、群馬の存在感が薄れる可能性も指摘されている。

◎混雑解消も、群馬通過で存在感に懸念
 空港と県内を結ぶ高速バスを運行する関越交通(渋川市)。現在の首都高速道路経由ではJR前橋駅から成田空港まで約3時間半を予定するが、渋滞時には1時間以上遅れることがある。

 国土交通省は開通後、朝の時間帯に群馬から関越道を経由して圏央道で成田に向かった場合、首都高を通る場合に比べ、最大20分短縮するとはじくが、同社の期待はそれ以上。「定時性が向上すれば、利用客の増加につながる」(同社)とし、春の大型連休前にも圏央道を通るルートに変更する計画だ。

 「成田空港からのアクセス向上をきっかけに、外国人観光客増を狙いたい」。世界文化遺産、富岡製糸場がある富岡市は期待をにじませる。2015年度の製糸場の来場者約110万人のうち外国人はわずか3000人で、外国人誘客は大きな課題だ。

 市は外国人受け入れ態勢強化のため、今月から英語や中国語などを通訳できるタブレット端末を製糸場などに本格配置。担当者は「東京五輪も迫っている。空港での広報活動も検討したい」と意欲をみせる。

 群馬、茨城など1都8県に拠点がある建設機械レンタルのニッパンレンタル(前橋市)は「営業所間の輸送の時間が短縮され、建機やトラックの効率的な利用につながる」と歓迎する。

 西日本などから北日本に向かう場合、開通でルートが増え、北関東道を通らずに東北方面に行く車が増える可能性が指摘される。ネクスコ東日本関東支社は「選択肢が増え、北関東道や関越道の混雑が緩和される可能性がある」と分析する。

 一方、企業立地などの観点から圏央道沿いの利便性が上がり、相対的に群馬県の魅力が下がる懸念も。国交省によると、茨城県の工場立地件数は2013~15年、全国トップが続いた。

 群馬県企業誘致推進室は「群馬でも探す企業が増えており、さらに誘致に力を入れたい」と強調。群馬経済研究所は「誘致で負けないためにも、地価が安いことなどをアピールし、団地の在庫を増やす必要がある」としている。

 《圏央道》 首都圏中央連絡自動車道の略称。都心から半径40~60キロ圏を走る総延長約300キロの環状道路。今回の開通で千葉、神奈川両県の一部を残し、全体の9割が完成する。

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