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群馬県のニュース

日航ジャンボ機事故三十三回忌法要 次代に引き継ぐ 

更新日時:2017年7月22日(土) AM 06:00
 520人が亡くなった1985年の日航ジャンボ機墜落事故が8月12日に発生から32年になるのを前に、三十三回忌の法要が21日、事故現場の御巣鷹の尾根(群馬県上野村)や光徳寺(同県藤岡市)で営まれた。三十三回忌は仏教で「弔い上げ」とされるが、参列した約150人の遺族や関係者は「次世代に引き継ごう」と事故を語り継ぐ決意を新たにした。

 光徳寺は事故後、遺体の安置所になり、境内には520人の氏名を刻んだ石碑がある。三十三回忌が仏教の重要な節目であることや事故の風化を防ぎたいとの思いから、曹洞宗県宗務所(渡辺啓司所長)が中心となって企画した。

 本堂に厳かな読経が響く中、参列者が焼香。寺に隣接する保育園の園児たちも本堂の外に設けられた焼香台に向かい、手を合わせた。

 法要の導師を務めた渡辺所長は「遺族の高齢化も進み事故を直接知る人も減少している。参列した方々や若い僧侶には遺族や犠牲者の思いを背負い尾根に登り続けてほしい」と述べ、来賓を代表して織田沢俊幸県議会議長が「事故を次の世代に引き継ぎ、教訓を生かし安全な郷土の実現に取り組んでいく」とあいさつした。

 終了後に遺族でつくる8・12連絡会事務局長の美谷島邦子さん(70)が講演。御巣鷹の尾根は事故に直接関係のない人たちが足を運び、安全を願う場になっているとし、「安全への祈りがこもった『いのちのバトン』を次の人に渡すため、これからも事故について語り継いでいく」と決意を述べた。

 上野村の追悼慰霊施設「慰霊の園」と御巣鷹の尾根で行われた法要には、関東各地から曹洞宗の若手僧侶50人が足を運び、犠牲者の冥福を祈った。

 県曹洞宗青年会の篠原暁信会長(39)は「事故後に生まれた僧侶も多く、御巣鷹で感じたことを全国で伝えもらうことが再発防止や抑止力になる。これが犠牲者への一番のご供養になる」と訴えた。横浜市から参加した瀧田健久さん(43)は「事故の悲惨さを知り、風化させてはいけないと感じた」と言葉に力を込めた。

※詳しくは「上毛新聞」朝刊有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。

昇魂之碑の前で犠牲者の冥福を祈る若手僧侶たち=21日、上野村の御巣鷹の尾根

 

法要後の講演で、命の重みを訴え続けた32年間を語る美谷島さん=21日、藤岡市藤岡の光徳寺