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群馬県のニュース

《ぐるっと点検ぐんま》ビジタートイレ認証 「おもてなし」221カ所 

更新日時:2017年2月12日(日) AM 06:00
 清潔で安全な公衆トイレにお墨付きを与える群馬県の独自制度「グンマビジタートイレ」の認証は221カ所に上る。「臭い」「汚い」「暗い」といった悪い印象をなくし、観光地のイメージアップに貢献。県内各地にもてなしの意識が広がる一方、維持管理の人材不足を懸念する自治体もある。

■女性の目線意識
 制度は県が2003年度、公衆トイレを「もてなしの場」と位置付けて開始。認証には(1)便器の汚れ(2)落書きの有無(3)見つけやすさ―など約30項目の基準をほぼ全てクリアする必要がある。2年ごとの更新制で、抜き打ち調査の結果次第では認証取り消しとなる場合もある。

 市町村別で認証が最も多いのは前橋市の29カ所。高崎市の25カ所、太田市の14カ所と続く。これに対し、明和、千代田、大泉の3町はゼロ。県は「トイレが多いほど認証も多い傾向だが、申請状況をみると、自治体間でトイレ整備への思いに温度差がある」とみる。

 整備方針や工夫の仕方は自治体によってさまざまだ。女性目線を意識したのは桐生市。2年前に設置した上毛電鉄西桐生駅前の公衆トイレはワークショップで意見を吸い上げ、姿見や消音装置、便座消毒液を置いた。担当者は「高校生や子育て中の主婦の意見に気付かされることが多かった」と振り返る。

 草津町が整備した草津温泉湯路広場のトイレは、天然木材を使って窓から自然光が入る設計。1日4回の清掃で清潔に保つ。15年度に内閣府の「日本トイレ大賞」で国土交通大臣賞に輝いた。

■仕様を共通化
 甘楽町は「城下町風デザイン」を取り入れ、瓦屋根に白壁のトイレを増やしている。仕様を共通にすることで設置コストの削減や管理の平準化を図っている。県の委託を受けてビジタートイレを調査研究するNPOぐんま(前橋市)は「維持管理を考えると共通仕様は一つの潮流になるかもしれない」と分析する。

 管理人材の不足を懸念するのは南牧村。各トイレは付近の住民グループが入念に清掃し、観光客から「きれいで気持ちが良かった」と手紙が届くことも少なくない。だが、高齢化が進み、村は「今の仕組みのまま、将来も維持できるか分からない」と不安視する。

 NPOぐんまは認証トイレを「車いす対応」「24時間利用」のように分類し、ホームページで紹介。主任研究員の長谷川香織さんは「トイレ環境の改善は群馬が先進県。それぞれ工夫を凝らし、質の高いトイレを世界に発信したい」と話す。

◎環境の改善を期待
 清潔なトイレを整備する取り組みは全国的にも盛んだ。高知県は2012年度から「おもてなしトイレ」の認証を始め、本年度までに720カ所を超えた。神戸市は「市民トイレ制度」と銘打ち、企業などにある既存のトイレを一般に開放してもらっている。

 トイレの環境改善を目指す日本トイレ協会(東京都)は30年以上前からシンポジウムを開き、トイレの環境改善を啓発。佐竹明雄事務局長は「日本各地で始まっている取り組みが日本全体のトイレ環境の底上げにつながる」と期待する。(小山大輔

※詳しくは「上毛新聞」朝刊有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。

看護職就職ガイダンス
群馬県有力企業 合同企業説明会Ⅱ(4月16日(日) 高崎市)

上毛電鉄西桐生駅前の公衆トイレ

 

草津温泉湯路広場のトイレ

 

市町村別のぐんまビジタートイレ設置状況