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群馬県のニュース

120キロまで追従走行 スバルの自動運転技術新機能 

更新日時:2017年6月19日(月) AM 06:00
 群馬県に国内唯一の自動車生産拠点があるSUBARU(スバル、東京都渋谷区、吉永泰之社長)は、自動ブレーキなどの運転支援システム「アイサイト」を進化させ、高速道路の同一車線を自動運転する新機能を開発した。時速0~120キロで運転手がハンドルやアクセルを操作しなくても走行できる。自動運転技術は運転手の疲労軽減や事故減少が期待され、国内外の自動車メーカーが開発を加速しており、今後、搭載車が相次いで登場しそうだ。

 スバルの新機能は「ツーリングアシスト」。高速道路を走行する際、車載カメラが前方車両と車線を認識。その情報を基に、運転手がハンドルやアクセル、ブレーキを操作しなくても一定の車間距離を保ちながら走行でき、車線の中央付近を維持する。今夏発表予定のワゴン「レヴォーグ」とスポーツセダン「WRX S4」の新型モデルを皮切りに、国内向け全車種で標準装備化を進める。価格は現行モデルと比べて数万円程度の増額に抑える方針。

 従来も車線内を維持する機能はあったが、時速60~約100キロの場合に限られていた。新機能は時速60キロより遅くても対応し、渋滞時の走行が可能になった。

 トヨタ自動車やホンダは20年をめどに高速道路の複数車線、日産自動車は同年に一般道での自動運転の実用化を目指している。スバルは同年に高速道路での自動車線変更の実用化を計画。交差点の衝突事故を防ぐ技術の実現も目指す。

◎スバル「アイサイト」新機能を記者が体験 安全性を実感
 太田市などに自動車生産拠点を持つSUBARU(スバル)が得意とする運転支援システム「アイサイト」に、高速道路の同一車線での自動運転機能「ツーリングアシスト」が加わった。茨城県の日本自動車研究所城里テストセンターで、新機能を搭載したワゴン「レヴォーグ」に試乗した。

■不思議な感覚
 ハンドルに付いているスイッチを押し、新機能をセットする。速度計横のディスプレーに車のマークが現れた。「これが前の車を認識しているという状態。走り始めると車線を認識して、車のマークの両脇が青い色に変化します」。同乗のスタッフが教えてくれた。

 恐る恐るブレーキから足を離し、アクセルをわずかに踏み込むと、前方車両に続いて走り始めた。数秒で「もうペダルを踏む必要はないです」とスタッフが言った。前を走る車が減速するとブレーキを踏んでいないのに速度を落とし、加速すると自動で付いていく。不思議な感覚だ。

 前方車両が車線を変更すると、ディスプレーから車のマークが消え、車線だけを認識して走っていることが分かる。カーブでも細やかにハンドルを制御し、車線中央を維持してくれる。

 この安定感に思わずハンドルを握る力が弱まると、ハンドルを持つように警告メッセージが出る。あくまでも安全運転を支援する機能であって、手放し運転を補助するものではないということだ。

■不安を一掃
 渋滞を想定した低速区間では、前の車が完全停止したのに続いて止まった。従来のアイサイトならここで機能が停止されるそうだが、2、3秒で前の車が動きだすと自動で再スタートした。

 このほか、右側の車線が消えていても左側の車線を認識して走った。車線が見えづらい場合、前の車に合わせてハンドルが動いた。

 車に操作を任せることに最初は不安な気持ちもあったが、この安定感と快適さは一度体験すると忘れられない。

 試乗後、アイサイト(バージョン3)を搭載した「インプレッサ」で高速道を経由して前橋市の本社に戻る際、前方車両と一定の車間距離を保ちながら走行する機能などを初めて試してみた。

 十分快適な乗り心地だったが、ツーリングアシストが加われば渋滞時などを含めてもっと満足できるはず。こうした機能が普及すれば、ドライバーの負荷が軽減され、疲労などによる事故の減少が期待できるだろう。(春山未央)

※詳しくは「上毛新聞」朝刊有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。

前方車に追従しながらアクセルやハンドルを自動で制御する車両

 

車載のステレオカメラが前方車と車線を認識することで、安定して走行する