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群馬県のニュース

「前だけ見ていきる」 脳性まひの黒沢さんの書が海外へ 

更新日時:2017年7月21日(金) AM 06:00
 脳性まひによる身体障害があり、書を通じた自己表現を続ける黒沢明さん(35)=前橋市亀泉町=が、来月にデンマークで開かれる同国最大の障害者アート展に招待された。海外で作品を発表するのは初めて。「たくさんの人に見てほしい」と、現地の人の反応を楽しみにしている。

 制作する際に手助けが必要で、不自由な腕を支えてもらい、ゆっくり筆を動かす。「だいじょうぶ」「とんでみたい」「前だけ見ていきる」といったありのままの気持ちを、温かみのある書体で表現している。

 書を始めたのは2001年。利用する障害者支援施設わーくはうすすてっぷ(前橋市)で、障害者の創作を助ける「アートサポーター」に出会ったのがきっかけだ。会話が難しく、文字盤を指したりパソコン入力で意思疎通する黒沢さんにとって、書は細やかな心情も伝えられる大切な表現手段になった。08年に障害者と企業を橋渡しするNPO法人に作家登録し、カレンダーや絵本に作品が使われた。

 今回招待を受けたのは、デンマークで8月23~25日に開かれる「ハンディアート2017」。昨年11月、同国在住のジャーナリスト、ニールセン北村朋子さんがすてっぷを訪れた際、黒沢さんと出会い、展覧会の主催者に紹介した。黒沢さんは10点前後を出品し、現地で書の実演もする予定だ。

 施設長の鈴木隆子さん(63)は「黒沢さんの作品を見た人は自然と笑顔になる。書の魅力をデンマークの人にも感じてもらえたら」と期待している。

 作品は、すてっぷで21~23日に開く利用者のグループ展でも展示する。問い合わせはすてっぷ(電話027-290-6161)へ。

※詳しくは「上毛新聞」朝刊有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。

書をしたためる黒沢さん(右)