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群馬県のニュース

発達障害を早期発見 広がる5歳児健診 本年度8市町村 

更新日時:2017年5月12日(金) AM 06:00
 「5歳児健診」の導入が群馬県内市町村に広がっている。本年度は前橋など8市町村が全ての子どもを対象に実施。一部に絞って試行的に実施する自治体もある。発達障害児支援の観点から、県医師会は、マニュアルを示して普及に取り組んでいる。

 前橋以外に全ての5歳児を対象としている市町村は藤岡、榛東、吉岡、上野、下仁田、嬬恋、草津。将来の全員実施を見据え、伊勢崎は約100人、中之条は約50人を対象に本年度初めて実施する。渋川は来年度の開始を目指し、保育士らに健診で使う質問票の回答方法などを指導する。

 2年前から全員実施している前橋市。事前の質問票に基づき医師の指導を受けた保健師らが幼稚園などを訪問し、子どもの行動を観察、希望する保護者と個別面談を行う。市は「健診が保護者の気付きと発達障害への意識変化につながった」と受け止める。

 未実施市町村からは「専門職の確保と健診後のフォローが難しい」「保護者の抵抗がある」といった理由が挙がる。ただ、東毛の未実施自治体に暮らし、就学後に発達障害と診断された男児の母親(33)は「学校になじめなかった。健診態勢が整っていれば子どもの負担を軽減できたかもしれない」と考える。

 健診とは異なる方法を模索する動きも。板倉町は今秋から医師の手を借りずに「5歳児相談」を始める。幼児施設の協力を得て、アンケート用紙を保護者に配布。回答を基に町職員が困り事に応じる。町保健センターは「支援の第一歩」と位置付ける。

 一方、栃木県は2006年度に全県を対象とした5歳児健診のモデル事業を行ったのが契機となり、現在は全自治体が全ての5歳児を対象とする。同県こども政策課は「5歳で調べることの有効性と理解が広がった」と説明。群馬県児童福祉課は市町村による5歳児健診の取り組みを評価しながら、「全員が受診する法定検診の中で早期に発見することを勧めている」という立場をとる。

 県医師会は12年に5歳児健診のマニュアルを作った。前橋市の竹沢伸子医師は「発達の障害は3歳までの健診だけでは気付きにくい面がある」と必要性を訴えている。

 《5歳児健診》 1歳半と3歳の法定健診とは別に、市町村が質問票の作成などで医師の指導を受けながら、独自の判断で行う健診。2005年施行の「発達障害者支援法」の基本理念がベースとなっている。県医師会は就学までの準備期間や軽度の発達障害が分かる時期などを考慮し、普及を目指している。

※詳しくは「上毛新聞」朝刊有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。