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群馬県のニュース

次世代団地で南国フルーツ作り 前橋の遊休農地活用 

更新日時:2017年3月21日(火) AM 06:00
 前橋市小坂子町の遊休農地約20ヘクタールを活用して次世代型の施設園芸団地を設け、マンゴーなど南国フルーツを栽培する同市の計画が20日までに、明らかになった。民間企業と生産者、市、群馬県でコンソーシアム(共同事業体)をつくり、バイオマスボイラーや太陽光発電、環境制御の最新設備を導入。収益性と生産性の高い農業を展開し、市の新たな特産品創出に結び付ける。予定地は25年前に市が東京理科大のキャンパス誘致を断念した地域の一部で、2018年度の整備開始を目指す。

◎前橋産マンゴー「非常にインパクト」
 施設園芸団地は同市の嶺公園の東側で、1992年に市が同大誘致の予定地としていた約66ヘクタールの一部に設ける。国の制度を活用し、最大10億円の補助を受けて施設を整備。市はすでに民間企業と協議を始めており、新年度当初予算案に調査費130万円を盛り込んだ。4月以降、地元説明会を開き、18年度にハウスの建設などに着手する。

 マンゴーやパッションフルーツといった主に南国で生産が盛んな収益性の高い果物を中心に、複数種の作物の栽培を想定している。山本龍市長は「前橋産のマンゴーを売り出せれば、非常にインパクトがある。観光振興や地域活性化にも結び付けたい」と期待を寄せる。

 国は補助の条件として、(1)バイオマスや地熱などの再生可能な地域資源を活用して温室に熱を供給する(2)高度環境制御システムを導入した太陽光利用の栽培施設とする―などを挙げる。前橋の施設は、熱の供給にバイオマスの活用を検討していく。

 国の補助を受けて次世代施設園芸を展開するのは全国10カ所。木質バイオマスを利用した北海道苫小牧市のイチゴ栽培、廃棄物由来燃料を利用した富山市の花き栽培、温泉熱を利用した大分県九重町のパプリカ栽培などがある。

◎遊休地解消に期待
 旧前橋市の北部、芳賀地区の土地利用は長く地域の課題だった。1987年ごろ、小坂子町、嶺町、金丸町などを含む同地区の66ヘクタールで東京理科大誘致の計画が浮上。清水一郎知事、藤井精一市長らが話を進め、小寺弘之知事、藤嶋清多市長に引き継がれた。

 しかし、一部地権者の反対で土地取得が不調となり、当初計画から面積を縮小したことなどが尾を引き、92年に大学側が進出を断念した。その後、同地区で研究施設を中核とした健康都市構想も浮上したが、見送られた経緯がある。

 当時を知る地元の60代の男性は「若い学生たちで地域が活気づき、文教地区となることを期待していた。失敗の時は本当にがっかりした」と振り返る。フルーツ団地の計画について、この男性は「地元農家の高齢化が進む中、増加する遊休農地の解消に役立てばいい」と期待する。一方、70代の男性は「本当にできるのか心配。地元への説明を丁寧に進めてほしい」と要望した。

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