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群馬県のニュース

被災者癒やすコーヒー 11日の追悼集会参加 

更新日時:2016年3月9日(水) AM 06:00
 東日本大震災の発生直後から被災地に入れたてのコーヒーを届けてきた「おいしいコーヒー飲ませ隊」の活動が65回を数えた。群馬県太田市内のNPOが中心となり、各地の仮設住宅を回る。引きこもりがちと言われる被災者が外へ出るきっかけをつくろうと、バンドなどと協力し、コーヒーと一緒に音楽も提供してきた。66回目の訪問は震災から丸5年を迎える11日。活動を通じて知り合った宮城県石巻市の地元団体に誘われ、追悼集会に参加する。

 NPO法人みんなの未来研究所の須永徹代表(67)=太田市由良町=と妻の純子さん(66)が主な担い手となっている。11日は2人でコーヒーサーバーを持って石巻市に赴く予定だ。

 須永代表は「回数を重ね、被災地に親しくなる人ができてきた。親戚や友達に会いにいくような感覚」で支援を続けているという。表面上は日常生活を営んでいるように見えても「行政と住民の意識のずれ」「自殺」「コミュニティーの崩壊」など「問題が潜在化している」と付け加えた。

 活動のきっかけは震災から約1カ月後、市内の他のNPOなどと共に石巻市入りして炊き出しをしたこと。炊き出しをする団体が多く集まって「競合」するケースがみられたことに加え、温かいコーヒーが好評だったため、3度目の訪問だった2011年4月23日から支援内容をコーヒー中心の飲料提供に絞り込むことにした。

 以降、募金などを元に多い時は月に3回程度の訪問を続けてきた。必要な機材、食材が少なくて済むことから、機動的に1日に数カ所を巡ることもあったという。

 必要とされる支援を探る中で自殺や引きこもりの問題を知り、音楽に目を付けた。アマチュアバンドなどが協力。童謡など誰もが口ずさめる曲を中心に一緒に歌う機会を設けた。

 支援する側と受ける側という形だけでなく、「一対一で互いに気に掛ける存在」(須永代表)という関係も少しずつ生まれてきた。今後も年5、6回は被災地を訪れる考えだ。

※詳しくは「上毛新聞」朝刊有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。

震災後の活動を振り返る須永さん夫妻