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群馬県のニュース

イノシシに震える市街地 捕獲、連絡ルール化 

更新日時:2017年2月9日(木) AM 06:00
 イノシシが群馬県内の市街地に現れ、人に危害を加える状況が頻発していることを受け、県が市街地出没を想定した対応指針をつくり、年度内にも運用を始めることが8日、分かった。市町村や警察などの連絡体制整備をはじめ、役割分担を明確化し、捕獲や追い払いをする際の注意事項をまとめる。危機感を募らせる県は、県民がイノシシに遭遇した場合の行動や通報の在り方、心構えなども盛り込み、万一の場合に生かすよう促す。

◎県が指針 被害続発で異例対応
 県鳥獣被害対策支援センターによると、イノシシの捕獲方法や行政間の連絡には統一的なルールがなく、イノシシが関係した人身や物損被害の状況を県で集約できていないことも課題となっている。

 指針は、県鳥獣被害対策本部がまとめる。行政機関向けには、追い払う際にイノシシの逃げ場を確保しつつ、組織的に取り囲み、学校や高齢者施設などから遠ざけるような行動を呼び掛ける。人が襲われたり、逃げ続ける恐れがある場合、県にも連絡が入る体制を整えて被害統計を取ったり、対策に役立てる。

 県民の協力や意識啓発が不可欠とし、餌となる生ごみ、果樹や農作物の残りを屋外に放置しないことや、市町村や警察に目撃情報を通報してもらうことも訴える。イノシシの生態や習性に関する情報を盛り込み、身を守れるようにする。関係機関に指針を配布するほか、県ホームページでの公開も検討する。

 イノシシは基本的に臆病で、市街地には山林から川伝いに動くなどして出没するとみられ、車などを見てパニック状態になるとされる。捕獲を急いで騒いだり、しつこく追い立てると反撃に転じ、人に危害を加えるケースもある。センターは「生態を理解した上で対応する必要がある」と指摘する。

 イノシシ被害を巡っては、昨年11月に桐生市内の60代男性が襲われて死亡。12月に高崎市貝沢町に出没した1頭が自転車に乗った高校生ら4人に軽傷を負わせた。10月にはJR高崎駅周辺に現れた1頭が逃走後、立体駐車場の屋上から落ちて死ぬ騒ぎもあった。

 イノシシの市街地出没に関する対応指針は、西日本を中心に整備の動きが出ている。県は、先進事例を参考にして指針づくりの作業を進める。23日には、同センターがイノシシなどが市街地に出没した場合の対応をテーマに、市町村と警察、県猟友会などを集めた講習会を前橋、太田両市で開く予定。


◎主なイノシシの出没や被害(昨年10月以降)
10月29日 JR高崎駅西口に1頭現れ、近くの立体駐車場の屋上から落下して死ぬ
11月11日 桐生市広沢町で60代夫婦を1頭が襲い、両脚をかまれた夫が死亡
12月16日 高崎市貝沢町で自転車に乗った高校生ら4人を1頭が襲い、4人軽傷


※詳しくは「上毛新聞」朝刊有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。

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イノシシ対応指針(案)のポイント

 

高崎市内に出没し、人に危害を加えたイノシシ(昨年12月、高崎署提供)