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群馬県のニュース

生活困窮が深刻化 「母子」300万未満81.5% 16年度調査 

更新日時:2017年4月26日(水) AM 06:00
 ひとり親家庭の生活状況について、群馬県は25日、母子家庭で世帯年収300万円未満の割合が5年前より3.0ポイント増の81.5%に上ったとする2016年度県子どもの生活実態調査などの結果を公表した。父子家庭は同4.2ポイント増の56.6%。ひとり親家庭の経済的な困窮が改めて浮き彫りになった。

◎「非常に苦しい」回答は母子24.9%、父子22.7%
 300万円未満の母子家庭の内訳をみると、「100~150万円未満」が20.0%と最多。「200~250万円未満」が19.4%、「150~200万円未満」が17.5%と続いた。父子家庭では「250~300万円未満」が17.7%で最多だった。

 生活の余裕度に関する調査で、母子家庭のうち「非常に苦しい」と回答したのが24.9%、父子家庭では22.7%。母子家庭では子どもの年齢が高くなるほど、「非常に苦しい」と回答する傾向があった。直近1年間で経済的に悩んだことについては、母子、父子家庭とも「子どもの進学に関わる費用」が最も多かった。

 「心配ごとなどの相談先」の調査で、「誰(どこ)にも相談したくない」とした母子家庭は5.8%、父子家庭は10.6%。「誰(どこ)に相談したらよいか分からない」としたのが母子8.8%、父子12.8%で、一定割合のひとり親家庭が相談先に悩んでいる状況がうかがえた。

 経済的に苦しい母子家庭が増加傾向にあることについて、県児童福祉課は「35歳以上のひとり親が増え、経済的に不安定な仕事に就かざるを得ない状況があるのではないか」と推し量った。

 県子どもの生活実態調査は子どもの貧困状況などを調べ、分析するため県が昨年度初めて実施。ひとり親家庭の年収などを定期的に調べる「ひとり親世帯等調査」(1862世帯)などをベースとしたほか、子どもを支援する行政職員やNPO法人などの計874人と210団体に聞き取り調査してまとめた。前橋市の生活保護基準をベースに、世帯年収300万円未満を生活困窮のラインとした。

◎子ども支援で食事、学習の場
 貧困に直面する子どもを支援しようと、県内では民間を中心に低料金で食事を提供する「子ども食堂」や学習を支援する「無料学習塾」の取り組みが広がっている。

 食堂はこれまでの高崎と太田、館林、安中の4市に加え本年度、前橋、桐生、渋川、みどりの各市でも始まった。学習塾は高崎市のボランティア団体「HOPE」などが活動する。

 みどり市に今月オープンした「みどりこども食堂 ふぅ」を2人の子どもと訪れていた女性(42)は25日、「子ども食堂のようなメニューを毎日作ることは難しいので非常に助かる」と話した。

 子どもの貧困問題の解消に向け、高崎健康福祉大の石坂公俊講師(社会福祉学)は「高校生への学習支援や居場所づくりなどにも取り組むべきだ」と訴えた。

※詳しくは「上毛新聞」朝刊有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。

 

県内各地で子どもを支援する取り組みが広がっている。22日には渋川市で初めての子ども食堂がオープンした(4月23日付本紙より)