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群馬県のニュース

60年間ありがとう 伊勢崎商高で販売「土山パン店」 

更新日時:2016年3月24日(木) AM 06:00
 群馬県の伊勢崎商業高(新井聖一校長)で約60年間、昼休みにパンを販売してきた「土山パン店」(伊勢崎市本町、土山カヲル社長)が23日閉店し、約1世紀の歴史に幕を下ろした。前社長の姉で、同校での販売を担当した中山喜美恵さん(79)に、感謝状と花束が生徒から贈られた。

【「みんなのおばあちゃん」笑顔で学校 後に】

 大正初期に創業された同店は、家族経営のこぢんまりとしたパン屋で地域で愛されてきた。閉店するのは経営が悪化したため。5年ほど前に店舗での販売をやめ、同高と伊勢崎工業高での移動販売を続けてきた。

 伊勢崎商業高での販売は、中山さんと、弟で当時社長の土山茂武さんの2人で始めた。14年前に土山さんが亡くなると、土山さんの次女、平尾恵美さん(50)が引き継いだ。

 昼休みには毎日、生徒の行列ができ、約40種類、300~400個があっという間に売り切れた。高校生の負担を軽くしようと80~200円と安価で提供し続け、10円値上げをする時は「3年ほど悩んだ」(中山さん)。ここ数年は赤字だった。

 感謝状の贈呈は生徒が発案した。贈呈式に約50人の生徒と教員が駆け付け、中山さんと平尾さんに拍手を送った。生徒会長の中島葵君(2年)は「みんなのおばあちゃんのような存在だった。長い間、伊商を支えてくれて感謝の気持ちでいっぱい」と話していた。

 中山さんは「若い子と話すとエネルギーがもらえた。毎日楽しかった」と長い年月を振り返り、笑顔で学校を後にした。

※詳しくは「上毛新聞」朝刊有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。

花束を受け取る中山さん(右)と平尾さん