文字サイズを変更する
小
中
大
 

群馬県のニュース

下平さんが能「隅田川」 6月9日、高崎 

更新日時:2017年5月20日(土) AM 11:00
 群馬県高崎市出身の観世流能楽師、下平克宏さんが主宰する演能の会高崎公演が6月9日、高崎市末広町の高崎市文化会館で開かれる。メインの能「隅田川」は、愛する者と再会して狂気がおさまるという一般的な狂女物と趣が異なり、最後に亡くなったわが子の幻を見るという悲劇で終わる物狂いの能。世阿弥の長男、元雅の作というのが定説だが、世阿弥作とする史料も複数残されている。

 人買い(人商人(ひとあきびと))にさらわれたわが子(梅若丸)を捜し求めて、都からやってきた母親が、隅田川の渡しの船頭からわが子の死を聞かされる。案内された墓の前で念仏を唱えると、子の声が聞こえ姿が見えたが、夜が明けると塚の上に生い茂る草だったというあらすじ。

 下平さんが「隅田川」でシテの狂女を演じるのは5年ぶり、地元では初となる。公演に先立つ6月6日午後6時半から高崎シティギャラリーで行われるオープニングレクチャーで、「隅田川」のハイライトシーンが、子方を配さない世阿弥の演出に近い形で演じられ、本公演では子方を配した元雅の演出で見ることができる。

 もう一つの目玉が狂言「舟渡聟(ふなわたしむこ)」。舅(しゅうと)を人間国宝の野村万作さん、聟を野村萬斎さんが演じる。2人が高崎で共演するのは初めてで、実の親子ならではのコミカルな演技が見どころ。

 下平さんは「今回は『親子の情愛』が共通するテーマになっている。それぞれの演目で命に対する無常観の捉え方の違いを味わってほしい」と話している。

 その他の演目は▽舞囃子(まいばやし)「養老―水波之伝」(大槻崇充)▽仕舞「三井寺」(藤波重彦)。当日は午後6時20分開演。入場料(全席指定)はS席6300円、B席3800円。申し込みは担当(電話070・2177・8793)かファクス(027・322・5753)、オンライン(http://www.ennou.jp)で受け付けるほか、高崎市文化会館、高崎シティギャラリー窓口でも販売する。

※詳しくは「上毛新聞」朝刊有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。

能「隅田川」の一場面

 

下平克宏さん