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高校野球 スタンドも白熱 悲喜こもごも 

更新日時:2017年7月29日(土) PM 11:05
 27日に前橋市の上毛新聞敷島球場で行われた全国高校野球選手権群馬大会の決勝は、前橋育英と健大高崎が白熱した試合を繰り広げた。因縁の対決を見逃すまいと高校野球ファンが詰め掛け、両校の生徒や関係者が熱い声援を送った。

◎前橋育英スタンド 頂点へ選手後押し 追撃かわし歓喜
 一塁側スタンドは、黄色いメガホンを手に前橋育英を応援する人で埋まった。ダンス部は笑顔と切れのある踊りで華を添え、宮下玲音れね部長(18)は「選手を少しでも後押ししたい」と意気込んだ。

 二回の守備は2死から3者連続四球で満塁のピンチ。先発した皆川喬涼選手の母、経子のりこさん(48)は「後ろにいる仲間を信じて投げれば大丈夫」とエールを送り、三振で切り抜けるとほっとした表情を見せた。

 三回に2点を先取すると、硬式野球部OB会の設楽正幸会長(68)は「健大高崎相手に先制した試合は勝てる。きつい試合になると思うが、最後の最後まで気を抜かないで」とナインを見守った。

 四回に丸山和郁選手が登板すると、伊勢崎市の少年野球チーム、境ドラゴンズの小室快斗君(10)は人一倍声を張り上げた。「憧れは丸山投手。自分も練習を頑張ってエースになりたい」と目を輝かせた。

 五回2死二塁で小池悠平選手が三塁打を放ちリードを広げた。母の智子さん(48)は「3年生と一緒に甲子園に行きたいといつも熱く言っていた。ただただうれしい」と目に涙を浮かべた。六回に2点差に詰め寄られると、飯島大夢主将の父、公男さん(49)は「やはり簡単には勝てない。最後は思いの強いチームが勝つ」と視線をグラウンドに向けた。

 九回裏、併殺で2死にすると、スタンドのあちこちから「あと一つ」と声が湧き上がった。最後の打者を内野ゴロに打ち取ると、大応援団は一斉に立ち上がり抱き合った。金子雅人副校長(58)は「勝利の校歌を聞けてうれしい。甲子園優勝へ一つずつ勝ち進んでほしい」と期待を込めた。

◎健大高崎スタンド 最後まで諦めず 逆転信じ声からす
 昨夏の雪辱に燃える健大高崎ナインを後押ししようと、三塁側スタンドに陣取った関係者は青いタオルを振って声援を送った。試合直前、野球部の田畑聖也さん(1年)は対戦校から託された千羽鶴をフェンスに結び付け、「戦ってきたチームの分まで応援を頑張る」と意気込んだ。

 一、二回を6人で抑えた小野大夏選手の立ち上がりに、父母会長を務める父の和也さん(47)は「出来過ぎ」と表情を緩めた。打線が好機を生かせなかったが、「またチャンスは来る。それまで辛抱して投げるだけ」と見守った。

 三回に2点を許したが、女子生徒でつくる応援部の副部長、関口未来さん(3年)は「まだまだこれから。選手も諦めていない」と闘志を燃やした。直後に高山遼太郎選手の適時二塁打で同点に追い付くと、弟の裕次郎君(前橋荒牧小5年)は「いいタイミングで打てた。格好良かった」と尊敬のまなざしを向けた。

 リードを広げられた六回に登板した主戦の伊藤敦紀選手が後続を断った。ブルペンキャッチャーだったOB、赤坂崚太さん(19)は「投手のレベルが高い。捕手も投手の個性を生かしたリードをしている」と、後輩の成長に目を細めた。

 3点を追う九回、湯浅大主将と安藤諭選手の連打で1点を返すと、熱気は最高潮に。最後まで勝利を信じて声をからしたが、一歩及ばなかった。湯浅主将の母、有美さん(45)は悔しさをにじませつつも、「チャンスをつかみきれなかったが、諦めずにやってくれた。お疲れさまと言ってあげたい」と、チームを引っ張ってきた息子をたたえた。

※詳しくは「上毛新聞」朝刊有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。

優勝を決めた瞬間、歓喜に沸く前橋育英応援席=上毛新聞敷島

 

先制された直後の3回裏、同点に追い付き喜ぶ健大高崎応援席=上毛新聞敷島

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