文字サイズを変更する
小
中
大
 

三山春秋

2017/07/02【三山春秋】 イチョウをかたどった鳴子を打ち鳴らし、「そうだんべえ」の掛け声に合わせ、軽快に体を弾ませる…

 
 ▼イチョウをかたどった鳴子を打ち鳴らし、「そうだんべえ」の掛け声に合わせ、軽快に体を弾ませる前橋だんべえ踊り。10月に開かれる前橋まつりでは市内の幼稚園、保育園の3000人以上の園児が中心街の大通りで得意そうに踊り、家族らがカメラを片手に見守る

 ▼踊りが誕生したのは1995年。テンポのよいリズムに特徴があり、商店街の伊東研一さん(59)は地域活性化のきっかけにしようと普及に力を入れてきた。2000年頃から幼稚園を巡回し、振り付け指導を続けた

 ▼目標は「上毛かるた」だった。群馬の子どもが上毛かるたに慣れ親しみ、大人になってもかるたを話題にするように、市民がだんべえ踊りに愛着を持ってほしいと願った

 ▼昨年、市内の特別養護老人ホームの納涼祭で、施設職員がだんべえ踊りを披露した。事前練習の講師役で伊東さんが訪れると、「幼稚園以来だったが、体が覚えていた」と話す若手職員がいた。十数年の時を経て踊りが定着しているのを知り、「ちょっと目が潤んだ」と照れくさそうに笑った

 ▼現在も毎週月曜夜に大人向けのだんべえ踊り教室を開く。自由参加だが、女性を中心に毎回40人ほどが体を動かす

 ▼乗りの良い踊りと伊東さんの人柄に引かれ、近年は外国人も足を運ぶようになった。まさに継続は力。踊りを通じた人の輪は広がり続けている。