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三山春秋

2017/08/31【三山春秋】 夏休みが終わる8月31日になるたび、切なさを覚える…

 
 ▼夏休みが終わる8月31日になるたび、切なさを覚える。何ということはない、夏休みの宿題に追われただけなのだが、その焦りの記憶は鮮明だ

 ▼小学3年生だったか。手間の掛かる作文と読書感想文が残っていた。この日のセミが夏で一番やかましいと思った。セミが夜の虫の鳴き声に変わると心細くなって、鉛筆を持つ手で何度も涙を拭った

 ▼宿題で崖っぷちの思い出を、低迷にあえぐ民進党になぞらえたら失礼だろうか。あす1日の臨時党大会で前原誠司元外相(55)と枝野幸男元官房長官(53)のいずれかが新代表に選ばれる

 ▼民主党政権時代に国民の信を失って下野して以降、党勢回復の兆しは見えない。安倍政権の支持率が急落しても、7月の東京都議選は批判の受け皿となれず大敗した。次世代リーダーと目された細野豪志元環境相をはじめ、離党者も相次ぐ

 ▼保守系からリベラル系までの「寄り合い所帯」と言われる。党内不和を敬遠し、憲法問題をはじめ、安全保障やエネルギーといった重要政策の議論を先送りし続けてきた

 ▼新代表は解散総選挙を見据えた野党間の再編や共闘でかじ取りをする。野党第1党として自民党との対抗軸を示す覚悟が不可欠だ。積み残してきた党内議論という宿題はどうするのだろう。提出の期限は遅れてもいいから、涙を拭って仕上げるほかない。