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三山春秋

2017/09/04【三山春秋】 流行語になった「保育園落ちた日本死ね」のような過激な文面ではないが、県内のシングル…

 
 ▼流行語になった「保育園落ちた日本死ね」のような過激な文面ではないが、県内のシングルマザーが書いた「市長への手紙」(8月28日付本紙論説)を読んで、何とかならないものかと思った。子どもが病気で保育園に通えず、親も仕事を休めない時に利用する病児保育の話だ

 ▼手紙の内容を改めて紹介すると、女性の地元に病児保育がなく、子どもが病気になると欠勤するか、市外からも受け入れる高崎市内の施設を利用するという。だが、遠距離で〈お迎えに間に合わず、結局仕事を早退しなければなりません〉と、地元への設置を訴えている

 ▼この母子が利用したであろう高崎市高関町の「病児・病後児保育室のびのび」を訪ねた。朝は泣く声ばかり。親のいない見知らぬ部屋で泣きじゃくる幼児を、保育士や看護師が優しく抱きしめる。涙を笑顔に変えてあげようと、真剣勝負の毎日だ

 ▼のびのびは国の助成が始まる前の2005年にスタートした、県内で草分け的な存在だ。開設後しばらくは病児保育そのものが知られず、保育士が待機して空振りになる日が続いた

 ▼それが今では、満員で受け入れきれないときがある。子育て支援に欠かせない最後の砦のような場所になった

 ▼群馬県の施設数は6市の計7カ所と決して多くない。市町村の格差はなくせないものか。困った時の人助けではないか。