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三山春秋

2017/06/26【三山春秋】 政治家のワンフレーズが、時に人を引きつける。東京都議選…

 
 ▼政治家のワンフレーズが、時に人を引きつける。東京都議選は、小池百合子都知事の「都民ファースト」が地域政党の名前になり、今や攻防の主役である

 ▼米国ではトランプ政権が「アメリカファースト」を訴え、安倍政権は「1億総活躍社会」を掲げる。では、来月で就任から10年がたつ本県の大沢正明知事は、どんなワンフレーズがあるのだろう

 ▼政治的な発言に限らず、政策やカラーを含めて歴代知事を振り返ると、神田坤六知事は交通網整備に尽力する「道路の神田」だった。清水一郎知事は「スポーツ県群馬」、小寺弘之知事は「子どもを育てるなら群馬県」を訴えた。乱暴なくくりだが、県政を身近に感じさせるメッセージでもあった

 ▼大沢県政は福祉も観光も産業振興も、随所で具体的な対応を急ぐ中、包括的な政策ポリシーや理念の発信には無頓着な印象だ。言葉よりも結果で示す、飾り気のなさが持ち味かもしれない

 ▼それが近年、「オール群馬で…」との発言をよく聞く。各部署の政策立案作業にも使われ、県と市の対立があった知事就任前の政治状況や、多様性の尊重を思えば、意味の深い「オール群馬」ではある

 ▼ならばオール群馬でどこへ向かうのか、凝縮した一点を指し示すことでカラーは鮮明になる。都民ファーストに負けない言葉の力が、県民の思いを引き寄せるはずだ。