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三山春秋

2017/05/17【三山春秋】 数年前の話。近所に住む顔見知りの女児が小学校の卒業式に出掛けていった…

 
 ▼数年前の話。近所に住む顔見知りの女児が小学校の卒業式に出掛けていった。りりしいはかま姿。成長をうれしく感じると同時に、あまりに大人びて見えて少し戸惑ったことを覚えている

 ▼はかま姿に大学の卒業式のイメージが強かったからだが、どうやら今は違うらしい。高崎市内の小学校長に聞くと、今年の卒業式は各クラス5、6人がはかまで式に臨んだという

 ▼本紙の子ども新聞「週刊風っ子」編集室が、県内の国公立小学校を対象に実施したアンケートで卒業式の服装を聞いたところ、「着物が増えてきた」「はかまの子が毎年数人」などの回答があった

 ▼アンケートによれば、「服装に決まりはない」という学校が大半だが、「式典にふさわしい服」「あまり派手にならないこと」「清楚(せいそ)な服」を前提としていることが多い

 ▼前出の校長は4月の授業参観後にあった6年生の学級懇談会で早くもはかまを俎上(そじょう)に載せた。着慣れない服で登降壇時に動きにくく、ふらついて危険なこと、式の数時間前から着付けで拘束されることなどを理由に「なるべく控えるよう」求め、保護者に最終判断を委ねた

 ▼保護者から「一律禁止にして」との声もあった。「ふさわしさ」を決めるのは難しい。「横並び」は楽かもしれない。けれど、それぞれが主体的に考える機会を大切にした学校からの問いと捉えたい。