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三山春秋

2017/09/14【三山春秋】 人間はいったいどこまで速く走れるのだろう。陸上男子…

 
 ▼人間はいったいどこまで速く走れるのだろう。陸上男子100メートルで桐生祥秀(よしひで)選手(東洋大)が9秒98の日本新記録を樹立し、日本人として初めて「10秒の壁」を破った

 ▼五輪の中でも花形種目とされ、日本勢の長年の夢だった未知の扉をようやくこじ開けた。世界と戦う日本の先頭に立ったスプリンターを目標とし、今後9秒台をマークする日本選手が続々と出る可能性は十分にある

 ▼桐生選手は京都・洛南高時代から注目されてきた。本県でも、ロサンゼルス五輪代表の不破弘樹さんは農大二高時に10秒34で日本記録に並び、法大時には10秒33をマークし、19年ぶりに日本記録を更新した

 ▼1998年に伊東浩司さんが出した日本記録10秒00が、今回塗り替えられたのも19年ぶりだった。不破さんは「予感があった。最も多く9秒台にチャレンジしていたのは桐生君であり、日本人初が彼で心の底から良かったと思う」と祝福する

 ▼「桐生」つながりで桐生観光協会と同市、桐生広域物産振興協会は2014年から桐生選手を応援している。同市の園児は 「桐生選手みたいに速くなりたい。速く走る方法を教えてほしい」と声を弾ませた

 ▼世界の背中を捉え始めた日本。「陸上王国」群馬からも桐生選手を脅かすような逸材が育ち、世界のファイナルで躍動するスプリンターの登場を待ちたい。