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三山春秋

2017/09/01【三山春秋】 「一日一善」。白髪のおじいさんが子どもたちと一緒に…

 
 ▼「一日一善」。白髪のおじいさんが子どもたちと一緒に呼び掛ける日本船舶振興会(現日本財団)のテレビCMがあった。40代以上なら覚えている人も多いだろう。繰り返し見ていたからか大きく影響を受け、子どもの頃は日々善い行いをしようと考えていた

 ▼だが、善行をサボった翌日は「一日二善」を目指し、それが三善、四善と、よくない例えだが借金のように膨らんでいった思い出がある。今では十善、百善と、どのくらいたまったことか

 ▼今夏の甲子園で16強となった前橋育英の選手は善行を実践して、こんな罪悪感にさいなまれることはないだろう。このCMを知らない世代とはいえ、日課である朝のごみ拾いは大会中も宿舎周辺で行ったという。プレーに憧れるだけでなく、素晴らしい行為を見習う子どもが増えることを願う

 ▼国立公園10周年を迎えた尾瀬は、ごみ持ち帰り運動が全国に先駆けて行われた自然保護の原点と言われる。運動が定着しても、ごみはゼロになったわけではない

 ▼先日取材で入った筆者も、木道のベンチでたばこの空き箱やビニール袋を拾った。美しい尾瀬を楽しむために訪れるハイカーの行為とは信じ難い

 ▼運動発祥の地としてまだやるべきことはあると感じた。20年後、30年後も誇れる場所として残すため、せめて地元県民として手本になる行動をしたい。