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三山春秋

2017/04/28【三山春秋】 桐生市の桐生が岡動物園のゾウ「イズミ」が死んだ。同園で開かれた…

 
 ▼桐生市の桐生が岡動物園のゾウ「イズミ」が死んだ。同園で開かれたお別れ会で、斎藤隆浩園長は「お客さんや飼育員と楽しそうに過ごす姿が、当たり前のことだと思っていた」と声を震わせた

 ▼200人以上が参列し、花や果物を供えた。先頭に並んだ女子高生(16)は「イズミを見ていると優しく、温かい気持ちになれた。ずっと忘れない」と涙を流した

 ▼アジアゾウの雌では国内最高齢の61歳11カ月だった。来園者が好きな動物へ投票する同園の企画「どうぶつ総選挙」では実施された2012、13年の2回とも、イズミが優勝した。来園者に水をかけるやんちゃな行動もあり、皆に愛された

 ▼ゾウ舎にはもうイズミはいない。にぎやかな動物園の一角だけ、時間が止まったようだ。「当たり前」と思っていた日々のありがたさを痛感する

 ▼動物園自体のありがたさも改めて感じる。明治、大正期の地元有力者が小高い丘に公園を整備して自治体に寄付。徐々に動物を飼い始め、1953年に正式に開園した。入場無料。60年以上の間、家族連れの憩いの場となっている。現在は約120種、730点の動物がいる

 ▼あすから大型連休が始まる。園内では猿が飛び回り、クジャクはきれいな羽を広げる。ライオンはギロリとにらみを利かせる。動物たちの元気な姿を見て、ありがたさを実感しよう。