機器の安全に尽力

臨床工学技士 小出 桃子さん

臨床工学技士は人工透析装置や人工心肺装置、人工呼吸器など、患者の生命に直接関わる先端医療機器を、工学と医学の知識を持って操作し、いつでも安全に使えるように保守・点検するスペシャリストだ。SUBARU健康保険組合・太田記念病院(太田市大島町)で働く小出桃子さん(25)は、女性の臨床工学技士として、各診療科の医師や看護師ら医療チームと密接に連携して治療にも関わっている。

医療機器がずらりと並ぶ臨床工学室。人工呼吸器の動作確認をする小出さん

初めて知った 職業にビビッ

高校3年の時、大学案内の冊子で臨床工学技士について初めて知り、ビビッときた。理系クラスだったので興味が湧き、その大学の工学部医用生体工学科に進学。高校では生物専攻だったため、物理や電気の科目で苦労したが、受験資格を得て卒業後、国家試験に合格。就職して4年目を迎えた。

機器類の清掃やメンテナンス、点検が主な業務。生命を維持するための人工心肺装置や人工呼吸器をはじめ、自動体外式除細動器(AED)の定期点検まで守備範囲は幅広い。生命に直結する治療にも最前線で関わる。責任の重い、常に緊張を求められる仕事だが、やりがいも感じている。

服薬や治療法 素直に聞いて

若い女性の検査や新生児集中治療室(NICU)の保育器の点検を任されるようになった。女性技士がいることで、心置きなく受診してもらえるようになって良かったと思う。痛みを伴う準備が必要な透析は、患者さんとの信頼関係が大切だ。何気ない会話を通じて安心して任せてもらえるように気を配っている。また急性期の病院には再度、受診に来る患者さんで気持ちの沈んでいる人もいる。病気の特徴や家族関係などのデータを覚えておいて声を掛け、心細い思いをせずに治療できるように心掛けている。

自己判断で薬を中断したために緊急搬送されて来る患者さんがいるので医師の話を素直に聞き、服薬や治療を受けてほしい。