対談 群馬プロバスケットボールコミッション社長 阿久沢 毅氏 × 太田市長 清水 聖義氏

上毛新聞 2021年8月7日(土)より

スポーツをきっかけに交流人口の拡大を図る太田市に、バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)に昇格した群馬クレインサンダーズが本拠地を移した。チームは昨季のB2優勝からさらなる高みを目指す挑戦への一歩を踏み出したばかり。市はチームの勢いに期待し、全面的に後押しする。バスケットを通じ、太田をどう盛り上げていくのか。清水聖義市長と、サンダーズを運営する群馬プロバスケットボールコミッションの阿久沢毅社長に今後の展望を聞いた。 (聞き手 小渕紀久男・上毛新聞社編集局長)

■街の空気変わる

―太田市は7月、サンダーズのホームタウンになった。市側とチーム側、それぞれどんなことに期待するか。

清水 
チームが一生懸命にプレーして、勝ってくれれば市民は満足する。選手に対する要望は特にないが、選手側で「こんなことをやりたい」という要望があればサポートし、市民とつなげたい。スポーツを足掛かりにして街を発展させたい。
これからの高齢化社会で、人口が増えることは考えにくい。交流人口を増やし、人を呼び込むために、サンダーズはすごく大きな武器になる。選手の顔が市民の頭の中に残るようになってほしい。街で市民から声が掛かるような、昔で言えば、プロ野球巨人の長嶋茂雄選手とか王貞治選手みたいな存在になればと思う。
スポーツで街の空気が変わることはある。太田は自動車のスバルの生産拠点があり、堅い工業都市のイメージだ。製造品出荷額等は日本の都市の中で12位に位置する。サンダーズの好印象で街の人気も全国上位になればいい。

太田市長 清水 聖義氏
1941年生まれ。太田高―慶応大卒。旧市議1期、県議3期を経て、95年に旧太田市長に初当選。今年4月、旧市を含めて通算8選を果たした。県市長会長。

阿久沢 
チームが市民の中に溶け込み、いかに活動できるか。それが問われる大事なシーズンになる。日本有数のクラブチームを目指し、これからスタートに立つところ。「日本一になりたい」という気持ちをずっと保って活動すれば、太田市民の皆さんの共感を得ることにつながると思う。地元の小中学生に選手を知ってもらい、「あ、○○選手だ!」と分かるようになれば、その時点でクラブが街に根付き、市とともに歩んでいけると思う。
新たなスタートとなる今、私たちがすべきなのは本当に基礎的で、当たり前のこと。一生懸命にプレーし、チームを知ってもらうことだ。

群馬プロバスケットボールコミッション社長 阿久沢 毅氏
1960年生まれ。桐生高―群馬大卒。78年の選抜甲子園で主砲として桐生高4強入りを支えた。高校教諭になり、太田、桐生、渋川、勢多農林の野球部監督を歴任。昨年7月から現職。

―バスケットボールへの関心は全国的に高まっている。

清水
先日、テレビで男子日本代表の試合を見て興奮した。選手はかっこいい。「いよいよバスケ人気が来るな」という予感がする。東京五輪が追い風となり、注目度は上がっている。

阿久沢
サンダーズにもいい選手がたくさん入った。チェコ出身のオンドレイ・バルヴィン選手はBリーグ1番の長身、217センチ。ジャンプすれば顔がリングの上に出てしまう。とにかくリバウンドが強く、スター性がある。よく店のレジ近くに「ここでお待ちください」という足形のマークがあるが、これを足のサイズが40センチ近いバルヴィン選手のものにしたら面白いのではないか。
 新潟から加入した元日本代表のベテラン、五十嵐圭選手はかっこいいというより、きれいな顔立ち。女性人気が高く、テレビにも出演している。バスケに興味がなかった人も関心を持ち始めている。

■口に出して「勝つ」

―新シーズンの開幕カードが発表された。

阿久沢 
開幕カードは10月1、2日、昨季B1準優勝の宇都宮ブレックスとアウェーで対戦する。第2節の同9、10日はホーム戦。太田で昨季B1優勝の千葉ジェッツを迎え撃つ。
 もし2チームに勝って、開幕4連勝できたら大変なこと。どうしようと思うと、心配で、心配で、今から眠れない(一同笑)。ぜひそうなるようにしたい。

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