佐藤 雄一氏
産科婦人科舘出張 佐藤病院長

若年層への啓発に注力
少子化を食い止めるため、医療の立場から産み育てやすい地域社会づくりを進めています。具体的には「プレコンセプションケア」と呼ばれる、元気な赤ちゃんを産むための体づくりの支援です。働く女性が増え、ストレスを抱える中で体のケアができず、妊娠しづらかったり、産前産後に問題が起こったりする現状があります。従業員の健康を増進させ、企業の業績も上げる「健康経営」という考え方の中で、企業と連携して健康づくりを応援していきます。
生殖に関する身体の機能を知る、ヘルスリテラシーの向上も重要です。関係機関ともに、年齢、性別問わずに様々な場所で学べる体制の整備を考えています。若年層で増えている子宮頸(けい)がんの予防啓発活動もその一環です。
合わせて、20歳くらいまでの若者たちが無料で気軽に相談できる「街の保健室~ユースクリニック」を始めました。コロナ禍で対面相談が難しい中、通信アプリ「LINE(ライン)」などを活用したオンライン相談です。匿名で相談できるので、セーフティーネットとして機能することも期待しています。
コロナ禍による出産控えで、今年は