釈 満潤氏
臨済宗日本仏光山法水寺総住職

心落ち着かせ前向きに
総本山の仏光山寺は台湾の高雄市にあり、1967年に星雲大師が創建した台湾最大級の仏教団体です。当寺は2018年に日本の本山として伊香保温泉街近くに開山しました。
コロナ禍で当たり前だった日常生活が送れなくなりました。2年に1度、総本山で開催されてきた国際仏光会会員代表大会は、昨年インターネットを介して1万人の信者が参加しました。また、当寺に関する説明を僧侶がするのではなく、タッチパネルなどデジタル化することも検討しています。全世界を巻き込んだ感染症により、新たな取り組みや発想が生まれています。
支援活動としては、マスクや防護服を関係団体に寄付したほか、少しでも不安を取り除くために、参拝者に疫病退散のカードを配布しています。
元日~3日まで「平安灯法要」を行い、1年の平穏や健康を祈ります。4月には、伊香保温泉応援イベントとして、参拝者に旅館の宿泊券や食事券などが当たる抽選券を差し上げる予定です。
1月中旬には、日本ベジタリアン協会の関係団体に、台湾の素食料理のつくり方を教えながら文化交流します。昨年コロナ禍で中止した「牡丹文化祭」を4月24日~5月31日に開く計画です。敷地内に国内や中国100種のボタン3千株を植えました。屋外で花を楽しみながら演奏会も行う予定です。
写経や座禅で心を落ち着かせ、周囲の人たちや日々を大切にして過ごしてください。何事も前向きに、自分たちに今何ができるのかを考え、変化していくことも必要だと感じています。