子育てに保護者以外の大人のボランティアが「バディ(親友)」として関わるオランダ発祥のプログラム「ウィー・アー・バディーズ」が群馬県で始まっている。ボランティアと子どもが定期的に会って細く長い関係を築き、子どもを見守る。同時に保護者が子育てに抱く孤独感や不安の解消にもつなげる狙いだ。

 取り組んでいるのは一般社団法人ウィー・アー・バディーズ(東京都)。加藤愛梨代表理事(32)が子育てを他の人に頼れない保護者が生きづらさを抱え、しわ寄せが子どもに向かう現状を変えたいと2年前に立ち上げた。活動エリアは東京都と協力者がいる群馬県。都内で48組、群馬県で6組のバディが活動している。

 プログラムの対象は5~18歳の子ども。バディとなるボランティアは安全面を考慮して紹介制で登録しており、都内のNPO法人と連携して子どもの発達や関わり方を学ぶ研修を行っている。子どもとボランティアのマッチングは、事務局が生活リズムや居住地を踏まえて行う。

 ボランティアの1人で前橋医療福祉専門学校教員の後藤美加さん(36)は、昨年8月から高崎市の少女(11)のバディを務めている。月2回ほど会ってスケートやスライム作り、バドミントン、公園での散歩など1回約2~3時間を共に過ごしている。

 「子どもの思いを全て受け入れる。豊かな想像力を止めないように否定の言葉を使わない」ことを心がけている。少女も当初は緊張していたが、徐々に自分のやりたいことを話せるようになったという。「気軽に話せる大人もいると分かった」と打ち明ける。

 少女の母親は性格の違いから子どもと言い合いになることが多く、自分の価値観だけの中で子どもが育つことに不安を抱え、プログラム参加を決めたという。「自分以外の人が子どもと深く関わってくれることで娘と自分を客観的に見られるようになった」と話す。

 後藤さんは「子育てを頼れる場所があることを知ってほしい」と呼び掛ける。加藤代表は「孤立している親子を他の世界につなぐことができる。必要な人に届くように活動エリアを広げたい」としている。

 プログラムは参加無料。問い合わせは同法人にメール(info@wearebuddies.net)で。