群馬県産農畜産物と食品の2021年の輸出額は前年比26.9%増の14億907万円で、過去最高を更新したことが26日、県農畜産物等輸出推進機構の調査で分かった。欧州や北米での外食需要の回復により、海外で人気の高い和牛など畜産物が大きく伸びた。健康食品としての認知度向上を背景に、こんにゃく製品の輸出も好調で、県ぐんまブランド推進課は「海外市場に対応した生産振興と産地育成で、さらに輸出を拡大したい」としている。

 07年度に813万円だった輸出額は、東日本大震災の影響を受けた11年度を除くと右肩上がりで推移してきた。新型コロナウイルスの世界的な流行で、20年は前年比12.3%減の11億1038万円にとどまったが、海外での社会経済活動の再開が輸出額の増加に反映された形だ。

 品目別では、牛肉が大半を占める「畜産物」が36.7%増の8億7923万円に上った。こんにゃく製品が約7割を占める「農産加工品」が15.4%増の4億6832万円、日本酒など「酒類」が66.2%増の4844万円と大きく伸びた。

 一方、キャベツやイチゴといった「青果物」は世界的なコンテナ不足や物流の停滞により、品質劣化の懸念などから60.1%減の928万円にとどまった。

 輸出先は、早期に社会経済活動が再開している欧州連合(EU)が4億6121万円(全体の32.7%)、北米が3億2417万円(23.0%)で、これらが過半数を占めた。次いで香港3億1279万円(22.2%)、東南アジア1億4444万円(10.3%)などだった。

 欧米やシンガポールに「赤城和牛」などを輸出している鳥山畜産食品(渋川市)は「海外の経済再開のペースが早く、輸出が伸び、日本の飲食店向けの販売が厳しい中で支えられている」と受け止める。今年はロシアによるウクライナへの軍事侵攻などで伸びは鈍化しているものの、海外への輸出は順調という。

 県は生産者の育成や、海外市場に対応した生産振興と産地育成などにより、輸出促進と販路開拓・拡大を目指している。本年度は、輸入規制を緩和した台湾での市場開拓に向け、バイヤーを招いた商談会などを実施する。