大規模小売店舗立地法(大店立地法)に基づく各都道府県・政令指定都市への新設届け出について、2021年度の群馬県分が31件に上り、過去最多となることが28日までに、経済産業省などへの取材で分かった。同省が現時点で公表する2月末分までの確定値は29件で全国最多。群馬県の新設届け出が最多となれば、00年の同法施行以来初となる。県は「交通アクセスの良さなどが好感され、ドラッグストアの出店が相次いだ」と分析する。

 同法に基づく新設届け出は、店舗面積1000平方メートル超の大規模小売店舗を新設・変更する際、交通渋滞や騒音などの影響を緩和し、周辺の生活環境との調和を図るために地域住民などの意見を反映させる制度。旧大店法に代わり、同年6月に始まった。

 新設届け出は、施行後しばらく東京や千葉、埼玉など大都市圏で多い傾向が続いたが、近年は群馬県を含む北関東との差が縮まっていた。群馬県の新設届け出数は15年度までは10件台で推移していたが、15~19年度は1桁台に減少。これまでの最多は03年度の22件だった。

 21年度について経産省が公表済みの29件のうち、大きな割合を占めるのが県内で出店が加速するドラッグストアだ。コスモス薬品(福岡市)が11件、クスリのアオキ(石川県白山市)が6件と2社の合計だけで17件に上り、全体の約6割を占める。ほかはコープぐんまやフレッセイなどのスーパー、自動車販売のトヨナガなどだった。

 県地域企業支援課は①交通アクセスの良さ②統計上の災害リスクの相対的な低さ―を要因に挙げた上で「ドラッグストアチェーンの集中的な出店が届け出件数を押し上げた」と分析する。

 県によると、22年3月に2件の届け出があった。2月末時点で全国最多となっている順位は、他県の届け出状況によっては変動する可能性もある。

 群馬県への出店に力を入れるコスモス薬品は「北関東は人口規模や土地の広さが魅力的」と指摘。クスリのアオキホールディングスは「交通の便からも群馬は重要エリアの一つ」としている。