場内では夜景を眺めながらたき火が楽しめる=渋川市中郷のくりの木キャンプ場
石田さんが保護したムササビの赤ちゃん
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 関越道渋川伊香保インターチェンジから車で20分。細い急斜面の山道を上った先にあるキャンプ場は、関東平野を望む標高500メートルに位置する。場内には野鳥や虫の音が聞こえ、区画内ではたき火も楽しめる。

 会社員だった石田美幸さん=群馬県渋川市=が、キャンプの楽しさを知り、自分でもキャンプ場を作りたいと、かつて観光栗園だった土地を借り受けて1年かけて整備した。オープンは2012年8月。名称は栗園に由来する。

 管理棟は廃材などを活用し、壁も自ら打ち付けた。車を横付けできるオートサイトが21区画、小テント用のスモールサイト3区画、バンガロー3棟、常設テント1カ所を整備した。オープン以来、口コミや交流サイト(SNS)で評判が広まり、県外からも多くの人が訪れる。

 魅力の一つがキャンプ場からの眺望。東側と西側にある高台からは赤城山や榛名山を一望でき、晴れた日には東京スカイツリーも見える。日が落ちた後の夜景も絶景だ。

 じか火が可能なエリアもあることも、同キャンプ場のセールスポイントとなっている。ブームで人気に火が付き、SNSで揺らめく炎やはぜる音を流す動画も人気だ。

 同キャンプ場では、訪れる人のほとんどがたき火をする。石田さんによると、近年はじか火でたき火ができるキャンプ場は少なくなっている。片付けずに帰るなどマナーの悪いキャンパーがいて、じか火でのたき火をやめてしまったキャンプ場もあるという。

 石田さんは4月初旬、木から落ちたムササビの赤ちゃんを見つけ、県の許可を得て保護した。手の中に収まるほど小さかったが、すくすくと元気に育っており、かわいらしい顔をのぞかせる。時間が合えば会うことができる。

【データ】 オープンは4月第1土曜~11月末。午後2時~翌日午前11時。水、木曜定休。オートサイト1人5千円、2人6千円など。キャンプ道具のレンタルも可能。予約はキャンプ場ホームページから。各エリアの空き状況も確認できる。

●記者のトレンド予測● 非日常体験に人気実感

 幼い頃、キャンプファイアやどんど焼きで火を見つめると、大きな炎を怖く感じた。しかし、取材で石田さんに体験させてもらったたき火は、パチパチと響く音が心地よく、不思議と落ち着いた気持ちになった。

 揺れる炎は「1/fの揺らぎ」と呼ばれる波を起こし、リラックス効果があるとされる。日常では得られない体験ができ、人気の理由を実感した。もちろんマナーも忘れずにいたい。

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