試合後、ザスパの選手にカメラやスマートフォンのレンズを向ける観客

 サッカーJリーグの新ガイドラインで観客が試合会場で撮影した写真の交流サイト(SNS)掲載が解禁されたことを受け、ザスパクサツ群馬など各クラブが集客増に向けた企画やキャンペーンを模索している。サポーターからも、愛好者の輪を広げるきっかけになると歓迎する声が上がっている。

 解禁は観客の発信力を生かし、集客やクラブとサポーターの双方向のやりとりを増やす試み。新型コロナウイルスの影響が続く中、SNS上での露出を増やして選手やクラブを身近に感じてもらい、新たな観客を獲得する狙いがある。

 各クラブにとっては、SNSで影響力を持つ「インフルエンサー」の協力を得やすくなるなど、集客イベントの選択肢が広がる。ザスパクサツ群馬広報担当の長谷川宗一郎さんは「クラブ公式の発信よりも、自然発生的な声の方が説得力がある」とし、活用法を検討している。

 サポーター同士の交流促進を期待する声もある。ザスパのサポーター団体「FONTE」代表を務める多田康佑さん(35)は「新型コロナの影響で県外のサポーターが来られない時でも、会場の熱気を気軽に共有できる」と指摘。「スタジアムに来たことがない人に、現地で応援する魅力を伝えたい」と力を込める。

 解禁の背景について、Jリーグプロモーション部の板垣伸典さんは「新型コロナの影響で、スポーツが日常から遠ざかってしまった」と説明する。消費者や一般ユーザーによる口コミを宣伝に生かす手法は近年、さまざまな分野で重要視されており、観客の投稿にリーグやクラブ側が反応することによる相乗効果も期待できるとしている。