群馬県桐生市本町周辺の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)の整備を進める市は、補助制度を拡充し、外観の保存修理を実施した伝統的建造物の内部の修理費用も対象に追加した。従来から行う建物の保存調査と外観の保存修理に対する補助とともに、一体的な支援をすることで建物の有効活用につなげてもらう。

 重伝建内の伝統的建造物は外観の保存修理を基本としてきた。近年、修理を必要とする建築物の多くは経年劣化や雨漏りなどで屋根や外壁が損傷。その影響で特に天井や壁、床といった内部の傷みも著しいという。

 こうした実態を踏まえ、外観修理後の内部について、以前の状態または修理後の活用につなげるために必要な、最低限の現状復旧を目的とした修理を支援することとした。

 従来の制度は保存調査と外観修理に対する補助が主だったが、内部修理を加えることでその後の活用へのステップとしてもらう。特定物件の所有者は調査、外観修理、内部修理という3種類の補助が使えることになり、建築物の有効活用につながるとみている。

 補助率は原則として2分の1以内で、限度額は200万円。財源は企業版ふるさと納税による寄付があった場合には寄付金を充てる予定。

 市日本遺産活用室は「地元から要望が高かったことを踏まえ対応する。希望者の中から本年度の事業箇所を設定し、来年度以降の相談にも対応していきたい」としている。