浅間酒造(群馬県長野原町長野原、桜井武社長)は、八ツ場ダム(同町)の建設工事用に使われたリムトンネルで寝かせた「八ツ場の風」の純米大吟醸酒を限定販売する。28 日にダムの完成式典が開催されることを記念し、限定1000本の予約を受け付けている。

 リムトンネルはダム堤体の両側の山に掘られたトンネル。内部の温度が10~15度で安定していることから、浅間酒造は右岸側のトンネルを借り、酒の貯蔵に活用している。

 同社は昨年7月、第1弾として「八ツ場の風」の純米吟醸酒と純米酒のトンネル貯蔵を始め、10月に販売したところ、購入者からの評判が良かった。今回は4月上旬から酒を約2カ間寝かせ、式典開催日以降に発送する。

  八ツ場ダムは計画発表から68年をかけて2020年3月に完成。完成式典は新型コロナウイルス下で見送られてきたが、ようやく開催日時が固まった。

  同社の桜井芳樹会長(72)は、水没5地区の一つである長野原地区のダム対策委員会委員長を務め、生活再建事業に取り組んできた。「子どもの頃から、反対運動の時代も含めてずっとダムの行方を見守ってきて愛着がある。その完成式典を祝う記念酒を造ることができて光栄だ」と話す。今後はトンネルで食品などの貯蔵も研究していくという。

  貯蔵酒は720ミリリットル、3000円。27日まで予約を受け付ける。28日以降に浅間酒造観光センター(同町長野原)での販売も予定しているが、予約数が1000本に達した時点で終了する。予約受け付けは同センター(電話0120・041・396)に電話、またはホームページで。