上野村は本年度、巨大つり橋「上野スカイブリッジ」を中心としたエリア「天空回廊」内にグランピングエリアを整備する。設営の手間が掛からないテントなどを設置し、来場者が気軽にアウトドアを楽しめる環境を提供。滞在してもらうことで、周辺の観光施設などと合わせて集客の相乗効果を狙う。

 歩行者専用の同つり橋は、長さ225メートルで最も高い場所が地上90メートルに及び、空中散歩をしているような気分を味わえることで知られる。天空回廊はつり橋を中心とした周辺一帯を指し、昨年4月にはプロポーズにふさわしいロマンチックな場所として県内3例目の「恋人の聖地」に認定。これを機に、村は来村者の誘致を増強するためのエリア開拓を進めている。

 グランピングエリアは、天空回廊内にあるまほーばの森のオートキャンプ場の大部分を改修して整備する。モンゴル遊牧民の移動式住居「ゲル」をモチーフにした直径約5メートル、高さ4メートルほどの円形テント6棟を配置。断熱性に優れるため、通常のテントに比べて季節を問わず快適な室温を維持できるという。

 テント内に電源も設けることで、旅行先で余暇を楽しみながら働く「ワーケーション」を目的とした来場者の利便性向上を図るほか、暖房器具の使用を促して客足が落ち込む冬場の誘客につなげる。トイレと温水シャワールームも男女それぞれ二つずつ配備。設営などを含めて楽しみたいキャンパー需要に応え、オートキャンプができるスペースも一部残す。

 天空回廊は、つり橋以外にも関東最大の鍾乳洞「不二洞」や、体を動かして遊べるアスレチック施設「フォレストアドベンチャー・上野」など大自然を満喫できる施設を有する。村は宿泊を伴うグランピングの特性を生かし、これらの施設への波及効果を期待している。

 整備費は4620万円で、国の地方創生推進交付金を活用。今後はテントを置くための木製土台の設置などの工事に順次着手する方針で、7月のオープンを目指す。

 天空回廊を主要誘客施設としてさらに強化するため、村はエリア内にイルミネーション設備を導入することも検討。村振興課は「村の魅力を発信する拠点として新たな付加価値を付け、交流人口の増加や村内経済の活性化につなげたい」としている。