児童虐待が疑われるとして群馬県内3カ所の児童相談所(児相)が2021年度に受けた相談は1909件で、初めて2千件を超えた前年度からは377件減ったものの、確認可能な97年度以降で2番目に多かったことが17日、県のまとめで明らかになった。県は虐待への関心が社会全体で高まり、相談件数が増加傾向にあるとみている。

 疑われる虐待の種別は「心理的」が1192件で全体の62.4%を占めた。次いで「身体的」が414件、「ネグレクト」が273件、「性的」が30件だった。

 主な虐待者は「実母」が850件と最も多く、「実父」が795件、「実父以外の父」が158件、「実母以外の母」が12件などだった。児童の年齢は「小学生」が最多の633件で、「3歳~未就学児」が506件、「0~2歳」が392件、「中学生」が265件、「高校生ほか」が113件と続いた。

 相談を受けた経路は「警察など」が646件で最多。次いで「近隣知人」が390件、「学校など」が249件、「市町村」が147件だった。

 相談件数は08年に前年を下回った後、20年度まで12年連続で増加していた。20年度は新型コロナウイルス感染拡大に伴う在宅時間の増加などの影響で突出して多かったとみられ、21年度は19年度と比べると110件増えている。

 県児童福祉・青少年課は児相への相談前に各市町村が対応するケースも増えているとし、「虐待件数そのものが減っているわけではない」とみている。

 県は21年度に児童虐待防止条例を施行した。本年度は3児相の児童福祉司を計13人増員するなど、体制強化を進める。虐待相談を受けた場合は原則24時間以内に児相職員らが子どもの安全を確認するとし、「疑いがあればためらわずに知らせてほしい」(同課)と呼びかけている。