平田教育長に目録を手渡す藪原専務理事
寄贈されたDVD

 群馬交響楽団は18日、新型コロナウイルスの影響で中止を余儀なくされ、一般公開に切り替えて開催した昨年度の高校音楽教室の模様を収録したDVDを県教委へ寄贈した。「炎のコバケン」の愛称で親しまれる指揮者、小林研一郎さんが講師となった特別プログラムで、県立学校などで教材として活用される。

 収録公演は、昨年9月に高崎芸術劇場(高崎市)で開いた「大人も!高校音楽教室」。情熱的なタクトの小林さんが講師となり、ベートーベン「運命」やラベル「ボレロ」などの生演奏に加え、楽曲の背景や聴きどころを軽妙に解説している。

 当時、県内学校では分散登校などの行動制限があって音楽教室は困難とされたが、小林さんのアイデアを中心に組まれた特別なプログラムを届けようと楽団職員の機転で対象を一般に切り替え、開催にこぎつけた。

 コロナ下の音楽授業では感染対策で楽器演奏や合唱が減り、CDやDVDによる鑑賞の機会が増えていることや、「生徒に聞かせたかった」という小林さんの思いも後押しとなり、DVD化された。

 DVDは非売品で約100枚を作った。この演奏会来場者のチケット代と寄付で制作費用のすべてをまかなった。デジタル端末に明るい生徒に積極活用してもらえるよう、各校でのみ閲覧できる動画の形式も整えた。県内の全高校、中等教育学校のほか特別支援学校など県立学校計102校へ贈られる。

 18日は県庁で楽団の藪原博専務理事が平田郁美教育長へ目録を手渡した。藪原さんは「(コロナで)制約のある高校生を応援したい」と話し、平田教育長は「群響と県民の気持ちが詰まったものだということを生徒に伝える」と約束した。