文部科学省は18日、全国の公立小中高校を対象にした2021年度英語教育実施状況調査の結果を公表した。群馬県の中学3年で「英検3級以上」の英語力があると判断される生徒の割合は60.9%と全国平均を13.9ポイント上回り、都道府県別で2位、政令市を含めると全国4位だった。割合は前回の19年度調査より16.7ポイント増えた。県教委は、小学校に英語教育アドバイザー(EAT)として経験豊富な教員を派遣するなど独自事業を積み重ねてきて、成果が表れたとみている。

 調査は21年12月時点で、全ての公立小中学校、高校を対象に実施。生徒の英語力は特に中学3年と高校3年に対して、実際に英検などの資格を取得している生徒数や、学校の成績などを基に教員の裁量で「相当する力がある」と判断した生徒数などを調べた。

 群馬県の中3で、英検3級以上相当とされる生徒は1万275人。実際の取得者数は全体の42.8%(7224人)で、全国平均より15.6ポイント高かった。

 教員の状況についても調査した。群馬県の中学の全学年に関し、授業で英語担当の教員が発話の半分以上を英語で行っている割合は82.3%(全国平均73.4%)となった。

 英語力の伸びに対し、県教委義務教育課は、改訂版の学習指導要領の20年度施行を前に、14年度から取り組んできた各種事業が奏功したと受け止める。

 小中のモデル校で英語教育に力を入れる地域拠点事業を14年度に開始。17年度から3年間はEATを各小学校に派遣する事業を行った。同課は「小学校に専科教員の配置も進めた。教員の指導力が向上し、英語力につながった」と喜ぶ。

 一方、群馬県の高校3年で「英検準2級」以上の力があると判断される生徒は44.3%(5282人)で、全国平均を1.8ポイント下回った。実際に資格を取得している生徒は38.6%(4603人)で、全国平均を7.4ポイント上回った。県教委高校教育課は「いずれの割合も年々高くなっている。引き続き英語力向上に努めたい」とする。

 結果を受け、県内の英語教育に詳しい育英大教育学部の上原景子教授は「近年の教育現場ではコミュニケーションの道具として英語を正しく流ちょうに使えることを重視している。教員の地道な取り組みが実を結んだのでは」と分析する。

 全国では英検3級以上の力があるとされる中3は47.0%、英検準2級以上の力があるとされる高3は46.1%。前回調査よりそれぞれ3.0ポイント、2.5ポイント増え、調査が始まった13年度以降で最高だったが、政府目標の50%には届かなかった。