窓口業務でのコミュニケーション能力向上のため、群馬県安中市は本年度、来庁者と市職員の会話を双方向で字幕表示する音声筆談・多言語翻訳アプリを導入した。マスク着用やパーティション設置など新型コロナウイルス対策によって会話が聞き取りづらくなった高齢者や難聴者のほか、市内在住の外国人への応対に活用する。

 導入したアプリはコニカミノルタ(東京都)が開発した多言語翻訳システム「KOTOBAL(コトバル)」。話した内容が即時に字幕としてタブレット上に表示される「音声筆談」のほか、英語やウクライナ語など31カ国語を翻訳できる「機械通訳」などの機能がある。同社によると、アプリの導入は同市が県内初だという。

 市は高齢者支援課にアプリを搭載したタブレット端末1台を配備した。固定式のシステムと異なり、庁内外のさまざまな場所で使用できるため、市民課など他の窓口対応でも柔軟に運用できる利点がある。

 市は昨年7月、窓口業務のサービス向上のため、来庁者と職員の会話を双方向でタブレット端末などに字幕表示するシステムの実証実験と検証作業を開始。利用者アンケートや職員への聞き取り調査によって有効性を評価し、アプリの正式導入を決めた。

 関連する行政のデジタル化推進事業費約1900万円を本年度一般会計当初予算に計上した。市は「利用状況を見てタブレットを増やすことなどを検討したい」としている。