自宅待機中のためベランダから笑顔を見せるボズコさん(右端)ら避難民5人

 重度の聴覚障害がある成人4人らウクライナからの避難民5人が20日、受け入れ先の群馬県みどり市が用意した市営住宅に到着した。5人を代表してボズコ・ボロジミールさん(48)が記者会見し、「日本を愛している。日本に来てやっと安心できた」と感想を述べた。

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 5人の内訳は1家族3人と単身者2人。新型コロナウイルス感染症対策で7日間の自宅待機が求められるため、ボズコさんは入居した部屋前の屋外通路で質疑に応じた。

 ボズコさんはキーフ(キエフ)のブゾバヤという町にあった自宅の窓ガラスが爆撃の影響で粉々に砕け、住めない状況になったため、仲間と4台の車に分乗して避難したことを説明。国境で3日間続く渋滞に巻き込まれたり、障害を訴えても成人男性のためなかなか出国許可が出なかったことなどを振り返った。

 動かない戦車や壊された多くの橋を見ながら裏道を走り、やっとの思いでイタリアへ着いたという。「まず日本文化を知ることが第一。いろいろな人と会いたい」と述べた。

 5人の旅費は県聴覚障害者連盟や市ろう者協会が募金などで賄った。両団体でつくる「ウクライナろう者避難民支援チーム」の小林大介会長は「戦禍に苦しむ聴覚障害者を放っておけなかった」と強調した。同チーム事務局の吹野昌幸さんは「成田空港で再会できた時は、それまでの気持ちが込み上げてきて、鳥肌が立った」とした。