支援の拠点となってきた民家前に集まった「ぐんま暮らし応援会」の運営委員

 東日本大震災や福島第1原発事故で群馬県に避難した被災者への支援を続けてきた「ぐんま暮らし応援会」(高崎市棟高町)が、福島県から受託していた支援業務を昨年度末で終了した。「避難者の群馬での生活が日常となり、一定の役割を果たした」として、今後はメンバーが任意で活動を続ける。活動の記録を残すため、10年間の活動を冊子にまとめた。

 同会は震災直後から個別に支援に当たってきたボランティア団体やNPO法人、社会福祉協議会などが連携し、2012年に設立。避難者宅への訪問や、集会の開催を続けてきた。

 訪問事業は15年度に福島県の復興支援員設置業務の委託を受け、避難者自身が戸別訪問や見守りに当たり、同会がその活動をサポート。司法書士や精神保健福祉士、就職支援などの専門家が集まって避難者を支えてきた。16~20年度は同県の生活再建支援拠点にも指定されていた。

 冊子には、活動の広報用に配布してきた「ニュースレター」全86号をまとめた。支援員設置業務の実績として約2千件の訪問、約1300件の電話、141回開いた集いの会など、活動の記録も載せた。

 同会のオブザーバーで同県避難者支援課の二階堂陽介さんは冊子に、「身近な場所での相談対応、交流の機会や情報の提供は大変心強く、意義のある取り組み」と、感謝の言葉を寄せている。震災から11年が経過する中、復興庁によると同県からの避難者は3月時点で492人で、震災直後の2割以下に減った。

 運営委員長の向井美代子さん(74)=中之条町=は「元々別々に活動していたメンバーが集まり、これだけ支援を続けることができたのは大きい。避難者の方は、今後も困ったことがあれば相談してほしい」と呼びかけている。

 冊子はA4判、214ページ。300部発行し、希望者に配布している。問い合わせは同会(☎027-333-1635)へ。