「エベレスト」のフレームと内藤誠一さんの写真を持つ恵夫さん

 群馬県太田市石橋町でバイクと自転車の修理・販売店を経営する内藤恵夫さん(82)が、“幻の名車”とも呼ばれるレーサータイプの自転車「エベレスト」のフレームや、貴重な木製リムなどを店内で希望者に公開している。所有者だったいとこで元自転車選手の現役時代の成績なども併せて紹介。マニアらの間で話題となっている。

 「エベレスト」は1960年代から80年代前半にかけて製作されたスチール製の国産自転車。デローサやコルナゴ、チネリなど世界のトップブランドにも引けを取らないレーサーとして知られ、出来栄えの美しさなどから今もファンは多い。

 内藤さんは昨春、近くで金物店を営んでいた元自転車選手のいとこ、誠一さん(2014年に82歳で他界)方の物置でエベレストのフレームなどを発見。このほか、今ではほとんど見られなくなったレース用の木製リムなども見つけた。

 持ち主だった誠一さんは1951年の国体「一般府県対抗五〇〇〇米速度競走」で3位に入るなど、国内トップクラスの選手だった。内藤さんには、東京・小石川にあったエベレスト製造元の「土屋製作所」を子どもの頃に誠一さんと訪ねた記憶が残っており「当時すでにオーダーメードで造っていたなんて、今思えばすごいことだった」と懐かしんだ。

 フレームなどを譲り受けた内藤さんは「エベレストだけでなく、地元にこんな自転車選手がいたことも知ってもらい、何かを感じてもらえれば」と話している。見学希望者は内藤さん(電話0276-37-0722)へ。