新型コロナウイルスの影響で3年連続の中止が決まっている玉村町の重要無形民俗文化財「玉村祇園祭」の灯を絶やさないようにと、町内の若者有志らが情報発信に乗りだした。町と連携し、祇園祭の歴史などを紹介する展示会や小学校での出前講座を計画している。祭りばやしの継承などが危惧される中、祭りを経験していない子どもたちに魅力を伝える。

 玉村祇園祭は同町上新田、下新田地区の屋台6台が行き交い、祭りばやしの技を競う「ぶっこみ」が見どころ。例年は7月の第4土、日曜に行うが、昨年、一昨年に続いて今年も既に中止が決まっている。

 こうした状況を踏まえ、若者有志でつくる下新田地区の「6丁目若連」(高野なお美代表)を中心に、本年度の「町協働によるまちづくり提案事業」に応募。町の補助金を活用しながら、町内の関係者と協力して祭りの継承を目指す活動を始めた。

 「祭りを守る活動を行うためには、祭りに参加する多くの地区の皆さんの理解と協力が不可欠」(高野代表)とし、4月下旬に若連主催で今後の活動に関する説明会を実施した。各地区の関係者や町職員ら25名ほどが参加。「過去に制作した祭りばやしの映像資料を活用できないか」などの意見を交わし合った。

 高野代表は、年々減少傾向にあった祇園祭を継承する子どもたちの数が、コロナ禍を機にさらに減ってしまうことを懸念する。祭りが長期間ないことで、地域の伝統行事そのものに対する関心が薄れてしまう恐れもあるという。

 高野代表は「祭りを経験していない子どもが増える中、伝える活動をしなければ祭りは途絶えてしまう。祭りができない今だからこそ、何か行動する必要がある」と話している。