新型コロナウイルス関連融資について、「借りた・借りている」とした群馬県内企業は6割に上り、小規模事業者ほど活用した割合が高いことが27日までに、帝国データバンク群馬支店の調査で分かった。今後の返済に関して、全体の1割超が不安を抱いていることも判明。返済が本格化する今後、倒産が増加する懸念もある。

 コロナ下での政府の資金繰り支援により、2021年度の全国の企業倒産件数は56年ぶりに6千件を割る低水準となった。ただ、無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の期間が過ぎ、借入金の返済が本格化する22年以降は増加に転じる可能性が高いとされ、「23年の崖」として警戒する声が高まっている。

 調査によると、新型コロナ関連融資について「借りた・借りている」と回答した県内企業は63.1%で、全国平均(52.6%)を10ポイント超上回った。企業の規模別では大企業が50.0%、中小企業64.3%、小規模企業73.1%と、規模が小さいほど借り入れた割合が高くなった。

 資金の使い道では、「人件費」と「原材料や商品の仕入れなど」が42.3%で並び、最も多かった。次いで「設備の修繕・更新など」29.9%、「新規の設備投資や事業の拡張」29.2%、「オフィス・店舗・向上などの家賃や地代など」10.2%、「販促費や広告費など」9.5%―となった。

 今後の借り入れや追加融資の予定がない企業に対し、理由を尋ねたところ、「負債を増やしたくない」が37.2%で最多だった。「業績が回復し、借りなくても資金繰りに困らないから」25.7%、「売上高減少などの融資要件を満たしていないから」20.3%、「公的資金や協力金が支給され、借りなくても資金繰りに困らないから」と答えた企業も13.1%あった。

 今後の返済見通しでは、現在借りている企業の79.4%が「融資条件通り、全額返済できる」と回答。一方で、今後の返済に不安を抱いている企業も11.8%に上った。

 コロナ関連融資を巡ってはゼロゼロ融資の返済が本格化して資金繰りが悪化し、企業倒産が増えるとの懸念がある。政府は4月の関係閣僚会議で同融資延長のほか、資金繰り支援の状況などについて金融機関にヒアリングし、返済猶予や条件変更などの取り組み状況の報告を求めていくことを決めた。

 帝国データバンク群馬支店の西村泰典支店長は「懸念されてきた倒産増を防ぐために政府も動き出したが、予断を許さない状況だ。県内経済への影響を引き続き注視したい」としている。

 同調査は2月14~18日に景気動向調査と合わせて行い、県内は426社に尋ね、217社から有効回答を得た。回答率は50.9%だった。