金箔が確認された瓦の破片2点。鳥衾瓦の一部(左)は右端、右側の破片は中央左寄りにわずかに金箔が付着している

 沼田市教委による沼田城跡の発掘調査で、整理作業中の資料の中から金箔(きんぱく)を施した瓦の破片2点が見つかったことが27日までに分かった。1985年に金箔瓦の破片が1点見つかって以来の発見。金箔瓦は豊臣秀吉が天下統一後、重要な城に使用したとされており、市教委は当時の沼田城の位置付けを示す資料としている。28、29の両日、市役所(テラス沼田)1階で調査成果展示会を開き、金箔瓦を公開する。

 金箔が見つかった瓦の破片1点は長さ約16センチ。鬼瓦の上部に付ける「鳥衾(とりぶすま)瓦」の一部とみられ、金箔は中央部の三つどもえ文様を囲む外縁部に付着していた。金箔の接着に使われたとみられる漆も黒く残っていた。別の破片(約6センチ)でも金箔と漆が確認された。

 市教委によると、金箔瓦は織田信長が使い始め、秀吉が北条氏を滅ぼした1590(天正18)年を境に全国に広がった。96年までの文禄年間にかけて築城、改修された城のうち、豊臣一門の城以外で金箔瓦が使われたのは沼田城を含めて松本城、会津若松城、岡山城など24城に限られるという。

 調査を担当した市教委文化財保護課の永井三郎さんは「新たな金箔瓦の発見で沼田城が関東北部の要所だったことがより確実になった」と意義を強調している。

 展示会は入場無料。29日午後1時半から、永井さんによる報告会を会場で開く。問い合わせは市歴史資料館(☎0278-23-7565)へ。