江戸時代の農村の社会を解説する渡辺さん

 明治初期に高崎藩の農民が年貢軽減を求めた「高崎五万石騒動」を語り継ぐための記念講演会と芸能文化祭が28日、群馬県高崎市総合福祉センターで開かれた。一橋大名誉教授の渡辺尚志さん(64)が江戸時代の農村の暮らしについて講演し、騒動を伝える琵琶歌や盆踊り歌、辞世の詩吟なども披露された。

 五万石騒動は1869(明治2)年、高崎藩の農民約4千人が年貢の減免などを訴えて決起し、指導者3人が斬首されるなど厳しく処罰された。

 渡辺さんは騒動を起こした農村の人々について、「江戸時代の真の主人公は人口の8割を占める百姓。武士も世論に配慮していた」と強調。一揆や災害復旧、相互扶助、文化水準の高さなどを解説し、「村で助け合って暮らしを支えていた」と述べた。

 芸能文化祭では3グループがステージに立ち、明治新政府に訴えを続けた「義人・元治郎」を歌った琵琶歌などを披露した。

 「高崎五万石騒動を語り継ぐ会」(女屋定俊会長)が主催。読経と慰霊の献花も行い、関連資料も展示した。